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第一高等学校・山形悟史教諭の論文 学術誌"Language Teaching Research"への掲載決定

関西大学第一高等学校 山形悟史教諭の論文が、イギリスの学術誌「Language Teaching Research」(SAGE Publications)に掲載されることが決定しました。
            
◎論文タイトル:「Comparing core-image-based basic verb learning in EFL junior high school: Learner-centered and teacher-centered approaches」
◎日本語訳:(外国語として英語を学ぶ中学校でのコアイメージを用いた英語基本動詞学習の比較:学習者中心と教師中心のアプローチから)
              
山形教諭は、中学1年生241人の協力を得て調査を実施。
英語学習の初期に課題となる基本動詞の習得に際して、基本動詞が持つ意味の多様性に共通する規則(コアイメージ)を発見する過程で、学習者自らが発見学習 した場合と、教員が明示的に指導した場合を比較。数週間後、学習した基本動詞の定義の定着率と、未習の定義の選択正答率の差異を検証しました。
論文ではそれぞれの指導効果の差異について、統計的に分析がなされ、また、認知心理学や外国語教育学の知見を交えて詳細な考察が加えられています。
            
具体的には、まずは学習者がゲームなどを通して楽しみながら、基本動詞の様々な意味の背景規則に関して深い認知処理を行うことが大切であること。その後、 教師からの明示的指導として、学習した基本動詞の意味指導をほんの確認程度に行うことが、学習した基本動詞の知識が定着する最も効果的な方法であろうと結 論付けられています。これまでの基本動詞の習得に関する研究では、コアイメージを用いた明示的指導をした場合としない場合の差異を報告したものが多く、コ アイメージを用いた具体的な指導を実際の教室でいかに有効に実践できるかを研究したという面では、今後の語学教育へひとつの提言を与えるものとなりまし た。
                 
「Language Teaching Research」は外国語教育の研究領域を専門に掲載する権威ある国際学術誌で、年4~6回発行されています。
掲載される論文は主に世界各国の大学教員が執筆したもので、日本の高等学校の教員の論文が掲載されるのは画期的なことです。
発行までの間、掲載が決定した論文は発行元のウェブサイトで"OnlineFirst"として掲載(有料)されています。(学内端末からは無料で閲覧することができます)
         
▼「Language Teaching Research」(SAGE Publicationsウェブサイト)
http://ltr.sagepub.com/

写真:既発行の『Language Teaching Research』(関西大学図書館蔵)
※今回の論文掲載号ではありません。

山形先生論文.jpg

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