博物館情報庫

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内藤コレクション
2009.04.20

端渓硯

端渓硯a 端渓硯b

たんけいすずり
(清 内藤コレクション)


端渓(たんけい)硯(すずり)は、中国広東省の肇慶(ちょうけい)市端渓に産する硯(けん)石(せき)のことをいう。唐代のころから良質の硯石として珍重され、清代頃まで官営で採石が行われた。紫色(正紫)あるいは紫褐色のものを最上とし、石の面には眼(がん)とよばれる丸い斑紋がみられる。端渓硯は、古くから学者や文人、権力者たちによってことのほか珍重されてきた。
a・bのいずれの端渓硯も東洋学者内藤湖南の遺品であるが、aは、もとは犬養木堂手沢の逸品で、銘を竹垞(ちくだ)という。