がぞうせん(前漢 内藤コレクション)中国漢代の墓室は、塼(せん)と呼ばれる一種の煉瓦(れんが)で築かれていることが多く、その壁面には画像が刻されている例がある。画像は、一つ一つの塼にほどこした浮彫文を組み合わせることにより、大きな画面を展開させている。本例には、御者と戦士を乗せる傘のついた戦車、槍をもつ兵士、門衛などが描かれており、おそらく凱旋の一場面かと思われる。