博士課程後期課程(総合人文学専攻 ドイツ文学専修)
2015年度の専修科目(演習を伴う科目)を掲載しています。
前期課程
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後期課程
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ドイツ文学
後期課程ではドイツ文学を時代や社会と関連させ、狭義の文学活動のみならず、広く文化現象との関わりにおいて文学を見ていきたい。とくに宇佐美においては大衆との関わり、芝田においては思想との関わりに留意する。
【担任者および研究テーマ(概要)】
啓蒙主義時代の世界周航家ゲオルク・フォルスターからブレヒトの後継者といわれる現代作家のフォルカー・ブラウンまで幅広くドイツの文芸について研究している。とくにビルダーボーゲンとダダイズムを中心にドイツの大衆的文化・芸術に関して多くの研究論文を発表している。
usami-1910pop13.odn.ne.jp
@アルノルト、テルステーゲン、ヘルダーリン等の詩作品における神秘・敬虔思想を探求する。Aシェーラー、アードラー、ユング等と対比しつつ、「意味」(Sinn)をめぐるフランクルの思想を考察する。
tshibakansai-u.ac.jp
ドイツ文化
博士課程前期課程では学問的なやり方を身につけ、それを十分に理解したことは修士論文で実証した。後期課程では、学問的な知識に基づいて、学問に貢献する研究テーマを本格的に深める。ドイツ文化という研究分野において重点がほぼ二つある。その一つは、文化、コミュニケーション、文化的アイデンティティー・一貫性、間文化性、集団・文化的な記憶などの基本的な研究概念に携わる文化論である。もう一つは研究対象に関わり、理論・方法に基づいて具体的にメディア研究(テレビや映画など)や文化論的な文学研究を行うことである。要するに理論と実践とが平等に重視される。両方の側面に跨ることができる二つの大きなアプローチとしては、コミュニケーション概念などをテーマとするシステム理論(N. ルーマン)とさまざまなメディアや形式を対象とする脱古典的ナラトロジー(postklassische Narratologie)とがあり、特に記憶研究とともにゼミ・講義において議論される。
【担任者および研究テーマ(概要)】
文学や他のメディアにおける記憶(風景の描写と記憶とのかかわり、四季としての文化的記憶など)。物語論は私にとって新しい研究テーマである。その問題提起は多種多様であり、例えば、あるストーリ(story)が他のメディアに語られると(映画化や漫画化)story自体も変化するか否か。詩歌にも物語性があるか。テレビドラマと物語論等々
wittkampkansai-u.ac.jp
http://www2.itc.kansai-u.ac.jp/~wittkamp/
ドイツ語学
主としてドイツ語の歴史に重点を置いた研究を行なう。古高ドイツ語、中高ドイツ語、初期新高ドイツ語といった個々の言語段階の共時的研究のほか、現代ドイツ語へ至る通時的研究によってドイツ語の本質を明らかにする。その際、必要に応じて英語や日本語等、他言語と比較することで、ドイツ語の性質を浮き彫りにする。「マルティン・ルターのドイツ語」「聖書翻訳の歴史」「民衆本の文体的特徴」等々、さまざまな切り口が可能である。また、所属する大学院生には初期新高ドイツ語研究会に参加してもらい、共同研究を行なう。
【担任者および研究テーマ(概要)】