学生支援スタッフの声

文学部 総合人文学科 4年
(学年は2022年度当時)

 私が学生支援スタッフの活動を初めて知ったのは、受講していた手話講座で案内があった時です。日頃、漠然と「困っている人を助けたい」という思いを持っていたものの、具体的な行動に移すことができていない私にぴったりだと感じ、学生支援スタッフに応募することを決めました。
 当初はパソコン入力の速度や正確性に自信がなく、はじめてのことばかりの私でも役割を全うできるのだろうかと不安でいっぱいでした。しかし、研修の際に「皆さんは聴覚障がい学生の耳です」ということばに感銘を受け、自分の活動に責任と自信を持って全力で取り組もうと決意することができました。
 私はこれまで「文字起こし」の活動に従事してきました。「文字起こし」とは、講義動画を聞いたまま書き起こすことです。はじめは時間がかかったり、目の前の作業に手一杯で余裕がありませんでしたが、そのうちに「この活動を仕事だと捉え、ただ与えられたことをこなすのでは駄目だ」と考えるようになりました。また、Deaf Academyや企画委員での活動にも参加し、それがきっかけで支援を利用する学生とも話をする機会が大幅に増えました。こうした経験の積み重ねから、聴覚障がい学生とのコミュニケーションの中で、利用学生の声に耳を傾けて、「文字起こし」についても、更に読みやすくするためにどうすればいいか、考えながら業務に従事するようになりました。
 私は学生支援スタッフとしての「支援」を通して、自分自身の成長を強く感じています。技術・能力的なことはもちろんですが、それ以上に主体性や傾聴力、相手を思いやる気持ちなどが得られました。この活動は私にとってなくてはならない経験であり、大切な思い出になりました。日々、あたたかい心を持ち全力でサポートを行っている学生相談・支援センターで、学生支援スタッフとして活動できたことを誇りに思います。