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こころの健康に関するコラム
「自信がない日の処方箋」
自分の支えになるような言葉がありますか?
それを思い出すと少し肩の力が抜けるような。少しほっとするような。ほんの少し前を向けるような。
私にとってそんな言葉の一つが「やれることはやれるし、やれないことはやれない」という言葉です。
これはまだ心理士として駆け出しのころ、同業の先輩からかけてもらった言葉でした。
当時の私は、働き始めたばかりで、とにかく自信がありませんでした。自信がないからこそ、「できません」ということも怖く、何とか期待に応えなければと、いつも力が入っていたように思います。
そんな頃、スクールカウンセラーとして勤務していた学校で、先生方に向けて講話をしてほしいという依頼を受けました。
経験の浅い自分が、ベテランの先生方の前で話をする。「ちゃんと役に立つ話をしなければ」「専門家としてきちんとしなければ」そう思うほど緊張し、胃がきゅっと縮むような思いで準備をしていました。
そのとき、先輩に不安な気持ちをこぼした私に返ってきたのが、あの言葉でした。
「やれることはやれるし、やれないことはやれない」
とても当たり前のことなのに、その頃の私は「できない姿を見せてはいけない」とどこかで思い込んでいたのだと思います。でも、自分にできないことまで背負い込まなくていい。やれることを、今の自分なりに精一杯やればいい。そう思えたときに、不思議と肩の力が抜けました。
それ以来、その言葉は自信が持てずに足がすくみそうになるとき、不安でいっぱいになる場面で、何度も私を支えてくれています。
頑張りすぎてしまうときほど、
「やれることはやれるし、やれないことはやれない」
そんな風に少しだけ肩の力を抜くような割り切りがあってもいいのかもしれません。
相談員 樫原 祐子
