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橋梁・機械設備の健全性モニタリング研究グループ

研究期間 2024年度~2026年度
研究課題 1)橋梁の健全性を診断するための自立型センシングシステムの開発
 ・自立型センサの開発
 ・蓄電・データ送信モジュールの開発
 ・自立型センサを利用した車両重量計測システムの研究
 ・橋梁の損傷度合いの判定方法の確立
 ・鉄道橋の洗堀検知の研究
 ・タイヤ内蔵型路面性状検知センサの研究
2)機械設備の健全性モニタリング
 ・転がり軸受故障診断の研究
 ・自立型センサを利用した機械設備の故障診断の研究
研究代表者 システム理工学部 小金沢 新治 教授
研究分担者 システム理工学部/ 谷 弘詞 教授、呂 仁国 教授
環境都市工学部/ 石川 敏之 教授、上田 尚史 教授

2020年国土交通省の白書によると、高度成長期に建設された道路橋が多数存在し、道路橋の老朽化は急速に進展する。一方、点検や整備に携わる専門作業員や技術者などの人材は徐々に減少しており、必ずしも十分な点検・整備が行われていない現状が明らかにされている。従って、事後保全から予防保全への切り替えが必要であることが白書においても示されており、インフラや関連施設の劣化や損傷を効果的かつ効率的に診断する「構造健全性モニタリングシステム」が積極的に開発されている。また、機械設備についても、故障の予兆を捉えメンテナンスをすることで大幅な設備の運休を避けようとする予防保全の考え方が広がっており、振動センサによる状態監視の研究が多数行われている。しかし、これらの損傷・故障診断システムのほとんどは、センサ信号の増幅や無線通信を使用したデータ送信に電源を必要とするため、導入工事などの費用が大きく、未だ広く普及するには至っていない。
そこで、我々は、電源を必要としない自立発電センサを利用した構造健全性監視システムを提案することを目的として研究グループを設立する。当該システムが実現できれば、計測したい場所に自由に設置できるようになるとともに、導入コストが低く、広く普及することが期待できる。

バイオインターフェイス研究グループ

研究期間 2024年度~2026年度
研究課題 生体とマテリアルとの界面の設計と制御に関する知見を蓄積し,高機能医療機器の創出に活かす
研究代表者 化学生命工学部 岩﨑 泰彦 教授
研究分担者 化学生命工学部/ 大矢 裕一 教授、宮田 隆志 教授、古池 哲也 教授、葛谷 明紀 教授、
         柿木 佐知郎 教授、河村 暁文 教授、奥野 陽太 助教
システム理工学部/ 宇津野 秀夫 教授、小谷 賢太郎 教授、田地川 勉 教授、鈴木 哲 准教授
先端科学技術推進機構/ 平野 義明 先端機構研究員

マテリアルを生体に接触させた際に,生体が最初にマテリアル表面を認識することは言うまでもなく,表面の性状がマテリアルの運命を左右すると言っても過言ではない。このようなマテリアルに求められる性質として 「生体適合性」という表現がしばしば用いられる。生体適合性とはある治療(目的)に対し必要とされる生体反応も誘導しながら適切に機能するマテリアルの性質を指し,目的によってマテリアルに要求される機能は異なる。 本研究グループには,上述した研究目的を達成するために,様々なポリマーを扱える体制が整っている.生体環境は極めて複雑であり,生体内で異物として認識されないポリマーマテリアルはほとんどなく,色々な制限をもとに医療機器が使用されているのが現状である.あらゆるポリマー分子を扱えるメンバーが協働することにより,生体と同化するポリマーマテリアルが創出され,医療機器の安全性や安定性を高めることはもちろんのこと,これまで現存し得なかった新たな治療法の創出にも貢献できると考えている.



ゆらぎ制御材料研究グループ

研究期間 2026年度~2028年度
研究課題 ゆらぐナノカーボン材料の創製・機能化・機構解明
研究代表者 化学生命工学部 藤本 和士 准教授
研究分担者 化学生命工学部/ 奥野 陽太 助教、曽川 洋光 准教授

物質は時間的・空間的に固有のゆらぎを有しており、各物質のゆらぎが材料の機能と関連している。したがって、このゆらぎを自在に制御できれば、任意の機能を備えた材料を創製することが可能となる。ゆらぎの概念は古くから知られているものの、その制御技術を材料開発に応用した例は依然として限られている。こうした背景を踏まえ、文部科学省は2025年度の戦略目標の一つに「ゆらぎの制御・活用による革新的マテリアルの創出」を掲げ、全国的に研究開発を推進している。
このように「ゆらぎ」に注目した材料開発の重要性が増しており、本学においてもゆらぎをテーマとした研究を精力的に展開する必要がある。しかしながら、ゆらぎの本質は未だ十分に解明されておらず、その制御手法の構築には基礎的研究が欠かせない。そこで本研究会では、「ゆらぎ」をキーワードに材料創製と機能発現メカニズムの解明を目的とし、基礎から応用まで一貫した研究活動を推進する。
本研究では、グラフェンやカーボンナノチューブ(CNT)などのナノカーボン材料と高分子材料を結合し、ゆらぎを示すナノカーボン複合材料(ゆらぐナノカーボン材料)の開発を目的とする。さらに、高分子マトリクス中にエラストマー微粒子を導入することで、応答速度の向上、靱性の増大、および低ヒステリシス特性の付与を図る。また、これら複合材料の機能発現メカニズムを計算科学的手法により解明し、材料特性の最適化に寄与する。加えて、本新規材料の用途展開についても検討を行う。



仮想・現実融合社会に向けたマイクロ・ナノ知能センシングと感覚デバイスの創生研究グループ

研究期間 2026年度~2028年度
研究課題 仮想空間と現実空間を高精度かつ双方向に接続する感覚センシング基盤の確立を目指し、次世代のマイクロ・ナノ触覚センサと人工知能を融合した知能センシングシステムの創出に取り組む。
リアルとバーチャルを感覚レベルで連携させるため、以下の研究課題に取り組む。
・MEMS技術、ナノ構造材料、ナノ界面設計技術を融合させた高機能マイクロ・ナノ触覚センサの開発
・人工知能を活用した感覚情報の抽出、統合、解析を可能にする知能センシングシステムの構築
・生体模倣アクチュエータとの連携による、AR/VR環境におけるリアルな身体感覚の再現を目指した感覚インターフェース技術の実装
研究代表者 システム理工学部 鈴木 昌人 教授
研究分担者 システム理工学部/ 伊藤 健 教授、清水 智弘 教授、高橋 智一 准教授、山本 真人 准教授佐藤 伸吾 准教授

マイクロ・ナノスケールの触覚センシングデバイスと人工知能による情報統合技術を融合し、仮想空間と現実空間を高精度かつ双方向に接続する感覚センシング基盤の確立を目的とする。MEMS技術とAIによる推定処理を組み合わせた次世代触覚センサの開発を中心に、ナノ界面設計、ナノ構造創成技術、光電変換材料、半導体プロセス技術など、多様な知見を結集することで、機能性・応答性に優れたマイクロ・ナノデバイスの創出を図る。また、生体模倣に基づくアクチュエータ技術やロボティクス応用、AR/VR環境での触覚表現の高度化に取り組み、リアルとバーチャルの連携を感覚レベルで実現するための学術的基盤を構築する。

災害にフレキシブルな緊急救命避難支援研究グループ

研究期間 2024年度~2026年度
研究課題 災害に即時かつ柔軟に対応できる緊急救命避難支援に関する研究開発
研究代表者 システム理工学部 和田 友孝 教授
研究分担者 環境都市工学部/ 尹 禮分 教授
総合情報学部/ 林 勲 教授、友枝 明保 教授
社会安全学部/ 川口 寿裕 教授

火災、テロ、地震、強盗などの突発的災害発生時には、被災者はパニック状態に陥って冷静な判断ができず、迅速な避難が困難となる。災害発生直後に被災者が正確な災害情報を即時に入手することは困難であり、被災者が各々の判断で避難をする必要があるため、最悪の場合には死傷者などが発生する可能性が高い。我々は、これまで実現不可能として研究対象とされていなかった、災害発生直後1分以内に災害を自動検知し、リアルタイムで被災者の緊急避難情報の提供や指示を行う、新たな緊急救命避難支援システムを研究してきている。災害現場に居合わせた被災者らの時々刻々の行動を機械学習で分析し、携帯端末間のアドホック通信および通信インフラを用いて情報を共有することにより、災害発生直後の災害発生検知、および避難経路の特定を行い、安全かつ迅速な避難支援を実現する。また、災害発生前後の災害対応にも対象を広げ、災害発生前における通常時の情報配信および災害発生後の避難場所を含めた避難支援に関する検討も行う。

ソフトコンピューティング応用によるウェルビーイング社会創生研究グループ

研究期間 2025年度~2027年度
研究課題 ・ウェルビーイングを支援するパーソナライズされた福祉・教育支援ソフトウェアの開発
・個人の状態や傾向を把握するためのデータ分析・予測モデルの構築
・ウェルビーイング社会のためのコミュニティ形成に向けたオンラインプラットフォームの開発
研究代表者 システム理工学部 徳丸 正孝 教授
研究分担者 総合情報学部/ 林 勲 教授、広兼 道幸 教授、堀口 由貴男 教授
システム理学部/ A.EMMANUEL 准教授

個人が肉体的,精神的,社会的に満たされた状態を表すウェルビーイング(Well-being)を支援することを目指し,柔軟な計算知能であるソフトコンピューティング技術を駆使して福祉と教育に関連する様々な社会的課題を解決するためのシステムを開発することを研究目的とする.
福祉においては,高齢者や身体的な制約を持つ人々の生活支援や介護の向上,障害者の自立支援など,個々のニーズに合わせたサービスの提供が求められている.そこで,ソフトコンピューティング技術を活用することで,個人に寄り添う柔軟な支援システムや診断システムの実現を目指す.
また教育においては,学習効果の向上だけでなく,学習意欲を高めるために個々の学習者に適応した教育プログラムや支援システムの提供が求められている.ソフトコンピューティング技術を応用することで,学習者の特性や進捗に合わせた最適な学習支援や評価手法の開発が期待できる.また,自律的な学習エージェントやVRを活用した教育システムの実現を目指す.



融合型マルチモーダルセンシングシステム設計研究グループ

研究期間 2026年度~2028年度
研究課題 近年のIoTおよびセンシング技術の進展により,映像・音声など多様な情報(モダリティデータ)を同時に取得・解析する「マルチモーダルセンシング」が重要性を増している.特に,AIと連携したモダリティデータの統合的活用により,さまざまな分野で人間や環境の状態を精緻かつ動的に把握できるようになってきている.この新たな情報通信サービスのさらなる発展には,「データの収集・処理・活用」を一体的に設計することが不可欠である.具体的には,無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle: UAV)等の自律移動ロボットによる効率的なセンシング,エッジコンピューティングとの連携処理,自律型ロボット等での適切なデータ活用といった,モダリティデータ収集×エッジAI処理×アクチュエータ制御の融合設計が求められる.本研究課題は,このような融合型マルチモーダルセンシングシステム設計に取り組む.
研究代表者 システム理工学部 平田 孝志 教授
研究分担者 システム理工学部/ 梶川 嘉延 教授、四方 博之 教授、白藤 翔平 准教授、本仲 君子 准教授

画像,音声,生体信号,環境情報などの各種センシングデータの収集・処理・活用に関する融合的設計に対して,異なる専門分野の研究者が分野横断的に連携して取り組むことにより,今後の情報通信サービスのさらなる発展に大きく貢献することが期待できる.本研究グループは,センシング機構,マルチモーダル学習,UAV等の自律移動ロボット制御,アクチュエーション機構,ネットワーク基盤,データ処理基盤などの技術的課題に融合的に取り組むとともに,マルチモーダルセンシングに関する研究者間の分野横断的な協力を促進するものである.本研究課題では、マルチモーダルセンシング環境において,「収集」「処理」「活用」の各プロセスを融合的に設計することにより,シームレスかつ適応的に動作する融合型マルチモーダルセンシングシステムの確立を目的とする。そのために,選択的センシング技術による省電力化,エッジAIによる分散・協調処理,UAVを活用した動的データ収集・処理基盤や自動制御アクチュエーション機構の構築に加え,これらを柔軟に連携させる融合アーキテクチャの設計とその実証評価を行う.



文化遺産の空間記録とコンピュータホログラフィによるその空間再生研究グループ

研究期間 2026年度~2028年度
研究課題 建物,遺跡,美術品などの文化遺産をそれが含まれる空間ごと記録しコンピュータホログラフィにより再生する技術の開発
研究代表者 環境都市工学部/ 安室 喜弘 教授
研究分担者 システム理工学部/ 松島 恭治 教授、西 寛仁 助教
先端科学技術推進機構/ 棟安 実治 先端研究員

近年では,ライダーによる物理的計測だけでなくドローンによる空撮やそれに類似した撮影方法により,それが含まれる空間ごと文化遺産をデジタル的に記録することができるようになりつつある.また,深層学習による映像技術やフォトグラメトリを用いると,文化遺産の空間構造を再構成して自由視点映像を生成することが可能になりつつある.本研究グループでは,このようにして得た空間記録からコンピュータホログラフィを用いて空間映像を再生する技術を開発することを目的とする.政府が提唱しサイバー空間と現実空間の融合を目指すSociety 5.0においても,このような文化遺産保全技術は重要になると考えられる.

バイオナノデバイス研究グループ

研究期間 2026年度~2028年度
研究課題 1) 微生物やウイルスが産生するバイオナノデバイスの産生メカニズムおよび機能の解明
2) バイオナノデバイスの人工合成システムの開発
3) 非天然機能を有する改変型バイオナノデバイスの創出
研究代表者 化学生命工学部 岡野 憲司 准教授
研究分担者 化学生命工学部/ 岩木 宏明 教授、山崎 思乃 教授、奥野 陽太 助教

微生物やウイルスは外敵との攻防や他者との協調を目的として、様々なナノスケールのデバイス(=バイオナノデバイス)を発展させてきた。これらには多様な生物に毒性タンパク質や自身の細胞内容物を送達する装置、微生物に対してDNAを注入する装置などが含まれる。本研究グループではこれらのバイオナノデバイスがどのような機構で産生され、どのような役割を果たすのかという基礎的な知識を得ることを研究の第一歩とする。そして、得られた知見をもとに、バイオナノデバイスを人工的に合成する技術を開発するとともに、これらのバイオナノデバイスに非天然機能を搭載する。生物分野と材料分野の研究者が協働することで創出される新規バイオナノデバイスは、微生物ゲノム情報の改変やマイクロバイオームの機能改変などに利用でき、新たな微生物産業の開拓に資すると期待できる。



リアル―バーチャル融合空間におけるヒトの知覚・行動研究グループ

研究期間 2026年度~2028年度
研究課題 バーチャル空間を実空間に適用した際に生じる生体への影響の解明と実環境との融合技術の推進
研究代表者 システム理工学部 小谷 賢太郎 教授
研究分担者 システム理工学部/ 鈴木 哲 准教授、朝尾 隆文 助教、前 泰志 教授、花田 良子 教授
環境都市工学部/ 都築 和代 教授、原 直也 教授

バーチャル技術はコンピューターグラフィクスをはじめとする計算手法を応用することにより,仮想的な空間や世界を現実に存在するかのように感じさせる体系的技術を指す.その代表的な技術であるVRやARはヘッドマウントディスプレイやARゴーグルといったデバイスを視覚情報として提供するデバイスとして用い,さらに視覚や聴覚といったマルチモーダルな情報提示により実現している.これらの活用は急速に広がっており,現在,エンタティメントのみならず,医療,産業応用や家庭に及んでいる.ところが,バーチャル技術はその適用対象となる空間を実空間とは異なったものに感じさせるが,その時,ヒトの生体ではどのような反応が生じ,また,どのような行動をとるものであるかといった研究が不足しているのが実情である.そこで,本研究グループは多様な分野で活用されているバーチャル技術を,まずは住環境下でプロトタイプを構築し,バーチャル空間を実空間に適用した際に生体への影響を解明し,ヒトにやさしい両環境のシームレスな融合を目指す.

人工物・システムの設計・製造・運用における暗黙知研究グループ

研究期間 2024年度~2026年度
研究課題  「暗黙知」という言葉は、詳細には表出・伝達することが困難な知として M.ポランニーが概念化し、その後は経営学や科学哲学等において使用が散見される。野中らは企業における知識創造において暗黙知および暗黙知と形式知の相互作用の重要性を述べており、社会活動における暗黙知の重要性を示唆している。一方、脳がニューロンのつながりにより知を保持していることから、多くの人がつながり社会活動を行なっている組織もまた脳と同様に組織としての知識を有しており、その知識には表出・伝達できる形式知のみならずそれが困難な暗黙知も有していると考えられる。このような暗黙知は組織を構成するある個人にとっては形式知の場合もあるが、組織としてはその知を表出することが困難であり、この意味で社会的暗黙知と呼べる。以降では、個人の暗黙知と社会的暗黙知を合わせて、暗黙知と呼ぶ。
人工物・システムの事故に目をやると、暗黙知が関わる事故が少なからず生じている。例えば、2011 年 3 月に生じた東京電力福島第一原子力発電所における深刻な過酷事故では、米国のハリケーン対策として慣例化された「非常用ディーゼル発電機(以下、「DG」という)の地下設置」が表出しない知、すなわち暗黙知として日本に輸入され、その結果、DG 設置場所に関する議論が十分されなかったため、津波により DG が水没し、過酷事故に繋がったと考えられる。一般に人工物やシステムの開発・設計は、初発国の社会的、文化的、あるいはその段階の技術レベル、自然環境などの影響を受ける中で進んでいく。そして、設計・製造・運用がルーチン化すると開発過程の知や設計思想の一部は暗黙知となり、極めて重要な情報であるにもかかわらず、他国や他分野への技術移転に際して明文化されず、伝達されない場合が多い。2004 年の森ビル・回転ドア事故(オランダでのドアは軽量であるべきという知が生かされず、ビルの規模と関連して重量化したドアが設置されたことが事故原因の一つ)なども暗黙知に関連した事故の典型例であろう。工業機器などの規格制定においても、一旦、規格が制定されると、当初の設計、開発における背景要因や意図が暗黙知となり、規格の遵守のみが重視され、その結果、設置環境や技術の適用状況に応じた変更が容易に図られない事例が多々発生している。近年では ISO31000 をはじめとする標準や規格の功罪両面についてリスク学の立場から批判的指摘が出されるなど、規格の背後にある暗黙知に対する学際的注目が萌芽しつつある。また、設計・製造・運用過程における経験に基づく暗黙知は、開発者間でさえも受け継ぐことが困難で技術伝承を妨げる大きな要因となっている。以上のように、人工物・システムの設計・製造・運用における暗黙知は、これらの安全に深く関わっていることが明白であるが、暗黙知と安全の関係について調査・研究した例は皆無である。したがって、人工物・システムの設計・製造・運用における暗黙知を調査し、体系化することは、これらの安全性向上および事故抑止に大きく貢献できる。さらに、暗黙知と安全との関係が「暗黙知学」として体系化されれば、社会安全学の大きな柱となるとともに、社会の安全に極めて大きいインパクトを持つ。
研究代表者 社会安全学部 細川 茂雄 教授
研究分担者 社会安全学部/ 一井 康二 教授、伊藤 大輔 教授、土田 昭司 教授、元吉 忠寛 教授、岡本 満喜子 教授
        菅原 慎悦 教授

本研究では、人工物・システムの設計・製造・運用における安全問題を対象として、それを実施する組織もしくは組織群における暗黙知に関する情報を収集、分析、体系化し、「暗黙知学」の礎として人工物や技術の安全における鍵概念の構築を目指す。

ライフスタイル変化に適応したまちづくり研究グループ

研究期間 2025年度~2027年度
研究課題 ・新型交通機関に対応した交通施設の整備方法の検討
・高齢化社会に対応した都市公園の整備方法の検討
・ライフスタイル変化に対応した都市施設の検討
研究代表者 環境都市工学部 井ノ口 弘昭 教授
研究分担者 環境都市工学部/ 北詰 恵一 教授、尾﨑 平 教授、尹 禮分 教授、林 倫子 准教授、木下 朋大 助教

日本では、高齢化社会の進展により、活動的な高齢者が増加している。また、シニアカーや電動キックボードなど、多様な乗り物が開発されている。これらの結果、既存の都市施設では対応できない状況がみられる。本研究グループでは、高齢化の進展・核家族化・新型交通機関の導入・コロナ禍の終息・外国人観光客の増加などによるライフスタイルの変化により対応が必要な都市機能を抽出し、対応策を提案することで、ライフスタイル変化に適応したまちづくりに貢献することを目的とする。