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最新情報

研究部門別発表会(第59回)を開催しました。

 2019年7月13日(土)、関西大学千里山キャンパスに於いて、N(新物質・機能素子・生産技術)研究部門による研究部門別発表会(第59回)を開催いたしました。
 当日は、本学 化学生命工学部 平野 義明 教授、鳥取大学学術研究院 工学系部門 准教授 櫻井 敏彦 氏、近畿大学工学部/大学院 システム工学研究科 教授 白石 浩平 氏による講演が行われ、多数の方々にご参加いただきました。

【講演①】
「生体分子工学による細胞機能制御」
         関西大学 化学生命工学部 教授 平野 義明
[概要]
 本講演では、生体分子である核酸・タンパク質・多糖・脂質について概説し、生体分子と細胞との関係や講演2と3を聴講する上でのキーワードについて解説しました。

【講演②】
「細胞内で1塩基変異を認識する人工遺伝子の開発
       ~難治性がん疾患治療薬への応用をめざして~」
         鳥取大学学術研究院 工学系部門 准教授 櫻井 敏彦 氏
[概要]
 本講演では、膵臓がん患者の90%、大腸がん患者の40%でみられるKRAS遺伝子について1塩基変異は抗EGFR抗体薬の薬効を無効にすることの概要を述べました。
 この変異型KRAS遺伝子を標的とした人工核酸を網羅的に合成し、1塩基変異を特異的に認識する分子を設計しました。その分子は、非常に高い選択性を有しており、癌細胞のみを特異的にアポトーシス誘導することについて解説しました。

【講演③】
「線溶因子結合能をもつ両性イオン構造アミノ酸を側鎖に含む抗血栓材料の開発」
        近畿大学工学部/大学院 システム工学研究科 教授 白石 浩平 氏
[概要]
 本講演では、アミノ酸の1種であるセリンやリシンを側鎖に含むメタクリル酸系の合成と物性について述べました。また、リシンを側鎖に含むメタクリル酸系高分子は、線溶活性を亢進する材料出ることの詳細について述べた。さらには、生体適合性高分子であるMPCをランダムあるいはブロックセグメントとする共重合体について、線溶活性能を調べたところランダム共重合体のみが、線溶活性を亢進するこが示されました。これは、材料表面の中間水が影響およぼすためであるとの結論に至りました。

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