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ラーニング・アシスタント(LA)ハイタレント研修を開催しました

2014年12月25日

 12月6・7日、関西大学を会場として外部より講師を招き、LA(ラーニング・アシスタント)のスキルアップ・レベルアップを目指す研修会を開催しました。
 研修のタイトルは『自己の探求』、すなわち"self awareness"ですが、そのねらいは、①自己理解を深めること、②他者の自己理解に協力すること、③チームビルディングの体験をすることにあります。これはグループワークやPBL などに対する苦手意識を克服するためにも有用な作業です。

 初日の研修は、まず自分の学習スタイルを知ることから始まりました。誰にも自分の得意とする学び方がある、誰もが同じ方法を得意とするわけではない、すなわち自己理解、他者理解への第一歩です。この結果をもとに、誰かからの指示にしたがうのではなく、自分達でメンバーとするべき仲間を探しながらグループを編成しました。
 続いてメンバーの相互理解を深めるためのワークに取り組みました。ここでは可視的なもの(コンテンツ)ではなく、雰囲気や気持ち、関係性といった不可視的なものにどれだけ光を当てることができるかが求められます。

 最後に「コンセンサス」を形成するワークを体験しました。危機的状況を脱出するために携帯すべきアイテムに対して個々に優先順位をつけたあと、グループで話し合い、グループとしての優先順位を決めます。この順位には最適解があるのですが、グループでの話し合いの前と後で最適解との誤差が縮まったことを確認します。以上のワークを通じて参加者はグループワークの意義、コミュニケーションの大切さを体感する一日となりました。

 二日目は他者を理解し、容認するためのワークから始まりました。示された8項目の優先順位を個別に決めた結果をみながら、価値観は多様であり、まずはそれを受容することがコミュニケーションをすすめていく上で重要であることを体感しました。続いては「自己」「他者」をそれぞれ「容認する」「容認しない」ケースを想定し、自分が4つの象限のうち、どこに「住んでいる」のかを知ります。これを知ることが現在の住処への安心感を確認したり、「住み替え」をしたりするために必要な作業だからです。併せて対人コミュニケーションについて先入観や誤解があるか否かを確認する作業もおこない、これを意識して取り除くことがコミュニケーションを豊かにするために必要であることを理解しました。

 個々のメンバーが有している断片的な情報を組み合わせて、一つのミッションをクリアするためのグループワークも体験しました。お互いの情報の関係を予測し、確認するためには、どの情報も等しく取り扱う(受け容れる)必要があります。その上で全員のコンセンサスを得られる結果にたどり着くというワークは二日間の研修の成果を試すものでした。

 今回の研修は新入生の悩みや不安を解消するためのヒントやサジェスチョンをLAが与えられるように、自ら「自己の探求」を体験することを主たる目的としていましたが、これまでクラスやチームの中で自分そのものよりは自分に期待される役割やポジションを全体の中で考えることの多かったLAにとって、実は改めて自己を確認したり、あるいは新たな自己を発見したりすることにつながったと思います。ミッションの遂行は確かに重要な事柄ですが、LAとしてのアイデンティティ、LAとして活動している学生としての自己肯定感をこれからさらに大切にしていきたい、それが研修を企画した報告者の率直な感想です。


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