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交渉学ワークショップ開催 学生、社会人ら115人参加

2015年3月 4日

2月21日、関西大学で交渉学ワークショップが開催され、学生や社会人ら115人が参加した。


20150221_001.jpgまず、講師である隅田浩司教授(東京富士大学経営学部経営学科)が、「事前準備の方法論」と題して交渉の事前準備について説明。状況把握の大切さを始め、目標や創造的選択肢の設定といった交渉学ならではの方法論を具体例を用いながら説いた。今回のイベントは隅田教授だけでなく、一色正彦客員教授(金沢工業大学大学院知的創造システム専攻)など交渉学の第一線で活躍する教授の話を聞くことができる貴重な機会。説明終了後には模擬交渉の作戦会議が控えていることもあり、参加者たちは真剣な表情で交渉を成功させるための有効な手段をノートにまとめていた。

20150221_002.jpg今回の模擬交渉は、立場の異なる2つのグループに分かれて行われる。模擬交渉の前に行われた作戦会議。最初に個人ワークとして交渉の設定を読み、状況を把握する。次に、同じ立場の参加者が集まってグループワークを行う。学生と社会人が協力しながら難題に立ち向かう様子が見受けられた。各グループには実践経験を持つ社会人のティーチングアシスタント(TA)が入っており、参加者はTAにアドバイスをもらいながら模擬交渉に向けての対策を練った。

20150221_003.jpg作戦会議を終え、いよいよ迎えた模擬交渉。立場の異なる2つのグループでペアを作り、マンツーマンの交渉を行う。お互いに身振り手振りを交えながら笑顔で交渉を進めるペア、序盤から金額提示を行い険しい顔を浮かべるペアなど、それぞれに個性が出た。契約内容も多種多様。意気投合し、契約までたどり着いたペアだけでなく、交渉が不成立となるペアもあった。交渉終了後は感想戦として交渉相手と意見を交換し合う時間が設けられている。不成立のペアからは感想戦を通じて、「今回の失敗が次回以降に生かされる」と前向きな意見が出た。

20150221_004.jpg午前中に開催されたシンポジウムを含めると8時間に及ぶスケジュールだったが、参加者は充実した表情を見せた。今回のイベントを主催した関西大学教育開発支援センターの山本敏幸氏も盛況ぶりに「夢がかなった」と感慨深げだ。また、今回のイベントは学生と社会人が交流する貴重な場にもなっている。関西大学教育開発支援センターの三浦真琴氏は「学生が社会人になったとき、今度は社会人として学生を指導できるような人材を育てていきたい」と話した。


■参加者の感想(一部抜粋)

20150221_0055.jpg「難しかったが、勉強になった。日常から使っていきたい」「交渉学のイベントは初めてで失敗した。でも今回の失敗が次回以降に生かされそうだ」「感想戦などの振り返りでわかったことが多い。広い視野がいるなと実感することができた」

【取材&記事:関西大学社会学部3年 浦野亮太】