社会学教育の意義と実践
人を育てる社会学
片桐 新自 著
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判 型 | A5判 |
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ページ | 440頁 |
定 価 | 3,630円(本体3,300円+税) |
ISBN | 978-4-87354-800-5 |
分類コード | C3036 |
刊行年月 | 2025年09月 |
社会学の伝道師を自称する著者が語る社会学教育の真髄
社会学教育を「天職」と語る社会学者が、その教育の基礎となる社会学論、現代社会分析、そして40年以上にわたる社会学教育の実践と成果を示した類書のない社会学教育論。社会学は面白いだけでなく、日常生活を送っていく上で役に立つ学問だということが実感できる魅力的な社会学書。
- 目 次
- はじめに
第一部 社会学論
第一章 『社会運動の中範囲理論』と私の社会学観
第二章 現代社会の危機と社会学の役割 ―素朴な社会学者の呟き―
第一節 現代社会は危機か?
1―1 社会の危機とは?
1―2 社会と国家
1―3 幸福とは? ほか
第二節 社会学は役に立つのか?
2―1 社会学は役に立たない?
2―2 個人レベルでの社会学の有用性
第三節 社会学の再生を求めて
3―1 現在の社会学の問題点
3―2 マクロな視野
3―3 量的データの重視 ほか
第三章 まちづくりの現場で社会学に何ができるか
【補足一】 鞆の浦 架橋・埋め立て「中庸を」
【補足二】 2025年5月時点の鞆の浦の状況
第四章 現代社会学再考
第一節 社会学と実践
1―1 社会学の実践性
1―2 政策科学としての社会学
1―3 「住民の立場」に立つ心地よさ?
第二節 社会学の重要性
2―1 社会学的想像力の必要性
2―2 「虫の眼」と「鳥の羽」
2―3 学問研究は何のためにするのだろう?
第三節 社会学の対象
3―1 三十秒でわかる社会学
3―2 社会学の研究対象とその発見
3―3 固有名詞の社会学は難しい
第四節 社会学の分析
4―1 社会学における客観的認識
4―2 実感主義とミクロ社会学
4―3 社会学的価値相対主義の潜在的逆機能 ほか
第五節 社会学と言葉
5―1 概念へのこだわり
5―2 専門用語を学ぶことの重要性
5―3 比喩の魅力と危険性 ほか
第六節 社会学の分裂
6―1 連字符社会学の発展と社会学の危機
6―2 文化へ走る都市社会学、環境に入れ込む村落社会学
6―3 大学院生のレベル低下を憂う
第七節 社会学の見る社会
7―1 社会はどのように成立したのか? ―歴史的考察―
7―2 全体社会の範囲
7―3 社会と国家 ―あるいは幸福論―
第二部 現代社会の分析
第五章 社会・文化
5―1 若いことは価値のあることなのだろうか?
5―2 子どもは親のおもちゃじゃない!
5―3 歴史を作るのは社会 ほか
第六章 制度・慣習
6―1 教育改悪?
6―2 日本休日制度改革案
6―3 「平成の大合併」より「平成の大分割」を! ほか
第七章 政治・国際・経済
7―1 日本議会制度改革私案
7―2 安倍内閣は小泉内閣のように長持ちはしない
7―3 スネ夫のような国・日本 ほか
第八章 恋愛・結婚・男女
8―1 「小恋愛結婚」のすすめ
8―2 近い将来、シングルマザーを後押しするのは……
8―3 「愛」と「恋」 ほか
第九章 学生・若者
9―1 良きフォロワーから失敗を恐れぬリーダーへ
9―2 戦後史を学ぼう!
9―3 引きこもりと甘え ほか
第十章 コミュニケーション・マナー
10―1 匿名コミュニケーション
10―2 二人席のマナー
10―3 メールは一往復半が基本 ほか
第十一章 生き方・考え方
11―1 半分「個」・半分「類」として生きてみたら
11―2 頭のギア・心のギア
11―3 ぼちぼち行くか、頑張るか ほか
第三部 社会学教育の実践
第十二章 社会学教育の意義 ―大学での社会学の学び方、活かし方―
はじめに
第一節 社会学をどう活かせるか?
第二節 個人的社会学教育経験 ―自らの社会学教育論を相対化するために―
2―1 社会学受容経験
2―2 社会学教師として
第三節 社会学の導入教育をいかに行うべきか?
3―1 最初の社会学の講義
3―2 基礎的演習系授業の重要性
第四節 学部レベルの専門教育をいかに行うべきか?
4―1 専門講義
4―2 社会調査
4―3 ゼミ(専門演習)での教育 ほか
第五節 社会学教育の意義と問題点
5―1 社会学教育の意義
5―2 社会学教育の問題点
5―3 めざすべき社会学教師像
おわりに
第十三章 社会学カリキュラムの変遷 ―関西大学社会学部社会学専攻を対象として―
はじめに
第一節 関西大学社会学部の歴史
第二節 社会学部構想と創設時のカリキュラム
第三節 四専攻体制の確立とカリキュラム改定
第四節 大綱化以降のカリキュラム改革
第五節 社会学関連科目の盛衰に見る社会学教育観の変化
おわりに
第十四章 ゼミ生たちによるゼミ紹介
はじめに
14―1 片桐ゼミの魅力
14―2 片桐ゼミ紹介
第十五章 卒業時のゼミ生たちの思い
はじめに
15―1 おつかれさまでしたっ
15―2 最高の二年間の感謝をこめて
15―3 引越しを終えて ほか
第十六章 卒業後に学ぶ社会学
はじめに
第一節 片桐ゼミの集い
第二節 片桐ゼミのホームページ
第三節 片桐社会学塾
おわりに
第十七章 社会学を学んだことの意義
はじめに
17―1 まず社会学、次に医学、また社会学
17―2 そして今日もわが家は家庭内片桐ゼミ
17―3 ことばの教育と社会学 ほか
第十八章 【解説】片桐先生の社会学教育 ―本書を通読して―
あとがき