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ジャズとダンスのニッポン 

重版

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※丸善雄松堂「Maruzen eBook Library」と紀伊國屋「KinoDen」は機関向けです。

電子書籍 丸善 Knowledge Worker
電子書籍 Maruzen eBook Library
電子書籍 紀伊國屋 KinoDen
永井 良和 著
 
 
 
判 型 B5判
ページ 276頁
定 価 3,300(本体3,000円+税)
ISBN 978-4-87354-788-6
分類コード C3036
刊行年月 2024年12月
重版

ご好評につき、第二刷刊行!
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ダンスホールでジャズは育った。豊富な図版とともに描く風俗史
大正時代から昭和戦前期のモダニズム文化のなかで、ジャズとダンスは西洋化の動きとしてとらえられてきたが、そこに欧米文化を日本化する試みを読みとることもできる。20世紀前半に東アジアにひろがった「タクシー・ダンスホール」に注目し、文学、映画、建築、美術、ファッションにも論及。多くの図版とともに解説する。

目 次
はじめに
凡例

第一章 さわがしい音楽 ジャズの輸入
 ジャズの輸入
 住吉観音林倶楽部から神戸「北尾ジャズ」へ
 大阪北浜「灘萬ジャズ」から「道頓堀ジャズ」へ
 今井楽器店とミニヨン美容室
 松竹ガクゲキ部、松竹管絃団とジャズ演奏
 宝塚少女歌劇とジャズ、喜歌劇「ダンス・ホール」
 ユニオン・チェリーランド・ダンス・オーケストラ
 活動写真館からダンスホール、カフエーへ
 服部良一とメッテル
 タンゴ、ハワイアン、中南米音楽
 レコードとラジオの時代
 ダンス音楽、ダンス俚謡、ダンス小唄
 少女ジャズ・バンド
 移動するミュージシャン
 地域に根をおろす
 ダンスホールからステージ、スタジオへ

第二章 タクシー・ダンスホールの世界 ワン・チケット、ワン・ダンス
 谷崎潤一郎と横浜の踊り場
 河野静と鶴見「花月園舞踏場」
 函館から関西へ、世界へ
 加藤兵次郎と八重の旅
 大正末の大阪の踊り場
 職業ダンサーのはじまりとチケット制の導入
 タクシー・ダンスホールをつくった人びと
 一九二七年のダンスホール禁圧
 ダンス・チケット、舞踏券
 ダンス祭
 職業婦人と労働争議
 スキャンダルと実態調査
 技術志向と競技会
 経営者・ダンス教師のプロフィール
 調査とダンスホール

第三章 和洋の交錯 ダンスの日本化、花街の西洋化
 デパートとダンス用品展
 断髪とドレスとハイヒール
 振袖とダンス草履
 タクシー・ダンサーの仕事と生活
 カフエーの時代と京阪花街の変貌
 ダンス芸妓
 河合幸七郎と河合ダンス
 阪口祐三郎、きみ夫妻と大和屋少女連
 茨木屋キャバレーナイトと吉田屋ダンス洋楽芸妓
 阪急小林一三の花街改革案
 宮川町タチバナ・ダンス
 先斗町少女レヴユーと歌舞練場特殊ダンスホール
 SダンスとPダンス
 生駒花街、花隈花街とダンスホール

第四章 ダンスホールと近代建築 たのしみの空間づくり
 京都の愛好者
 池田谷久吉建築設計事務所と大阪の繁華街
 建築家とダンスホール
 阪神国道四ホールとモータリゼーション
 尼崎・小田地区のダンスホール
 西宮二ホール
 神戸四ホール
 「宝塚会館」と屋外舞踏場
 「鈴蘭(台)ダンスホール」
 外客誘致とリゾート・ホテル
 「琵琶湖ダンスホール」
 京都の大型三ホール
 モータリゼーションと郊外ダンスホール
 東京八ホール、横浜、千葉、埼玉
 阪神からの展開
 内地と外地
 台北二ホール「羽衣」・「同聲」
 上海タイガー・ハウスと天津マルタマ
 大陸を北へ
 朝鮮総督府とホールの不許可

第五章 ダンスホールとメディア 活字と音と図像と
 谷崎潤一郎がめぐる関西の踊り場
 ジャズの時代とジャーナリズム
 活字で学ぶダンス ブック・ダンスの時代
 教則レコード
 ダンス教師 玉置眞吉
 関西のダンス専門雑誌
 ダンス雑誌の編集者
 東京のダンス雑誌
 ダンスホールの独自メディア
 写真家とダンスホール
 新聞雑誌にあらわれたダンスホール
 文学者とダンス
 関西のダンスホールと文学者、文筆家
 ダンスホールと画家
 映画とダンスホール
 マッチ箱という媒体

終章 ダンスホールの終焉 踏みにじられた花園
 桂宮子(室田譲子)と皆川眞知子(白神喜美子)
 戦時下のダンサーたち
 ダンスホールの閉鎖
 空襲と第二次世界大戦後の再興

略年表
参考文献一覧
あとがき
謝辞