無生物主語他動詞文の日中対照研究
大規模均衡コーパスと多変量解析を用いた新たなアプローチ
麻 子軒 著
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判 型 | A5判 |
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ページ | 214頁 |
定 価 | 2,090円(本体1,900円+税) |
ISBN | 978-4-87354-787-9 |
分類コード | C3080 |
刊行年月 | 2024年11月 |
コーパスと多変量解析を駆使した対照研究への新たなアプローチ
日本語と中国語における無生物主語他動詞文に焦点を当て、新たな視点と方法論を用いてその成立要因を分析する研究。大規模コーパスにもとづく実証的な記述方法と、多変量解析を中心とする計量的な分析方法を駆使し、内省では気づきにくい両言語間の違いなどを明らかにし、対照研究に新たな可能性を提示する価値のある一冊。
- 目 次
- まえがき
第一部 序論
第1章 研究の背景と概要
1 研究動機
2 研究目的
3 研究対象
4 調査資料
5 用語規定
6 本書の構成
第2章 先行研究
1 研究の概観
2 文レベルの成立要因
2.1 名詞句階層説
2.2 他動性説
3 文章レベルの成立要因
4 本書の立場
5 その他の問題点
第3章 調査の概要
1 調査対象の規定
1.1 日本語の場合
1.2 中国語の場合
2 調査資料の選定
2.1 日本語の場合
2.2 中国語の場合
3 用例の抽出方法
3.1 日本語の場合
3.2 中国語の場合
第二部 文レベルの成立要因
第4章 理論の枠組み
1 連語論的アプローチ
2 連語論の適用範囲
3 対格名詞のタイプ
4 対格名詞が物名詞の場合
4.1 主格名詞のタイプ
4.2 動詞のタイプ
5 対格名詞が事名詞の場合
5.1 主格名詞のタイプ
5.2 動詞のタイプ
6 対格名詞が人名詞の場合
6.1 主格名詞のタイプ
6.2 動詞のタイプ
第5章 対格名詞が物名詞の場合
1 集計結果
2 動詞に対する要因分析
2.1 日本語の軸
2.2 中国語の軸
3 主格名詞別に見る結合傾向
3.1 自然自律によるもの
3.2 物質自律によるもの
3.3 機械自律と機械他律によるもの
3.4 身体自律と身体他律によるもの
3.5 植物自律によるもの
3.6 道具他律によるもの
4 まとめ
第6章 対格名詞が事名詞の場合
1 集計結果
2 動詞に対する要因分析
2.1 日本語の軸
2.2 中国語の軸
3 主格名詞別に見る結合傾向
3.1 具体物によるもの
3.2 抽象的関係によるもの
3.3 人間活動によるもの
4 まとめ
第7章 対格名詞が人名詞の場合
1 集計結果
2 動詞に対する要因分析
2.1 日本語の軸
2.2 中国語の軸
3 主格名詞別に見る結合傾向
3.1 具体物によるもの
3.2 抽象的関係によるもの
3.3 人間活動によるもの
4 まとめ
第8章 その他の構文に関して
1 静的描写を表す動詞によるもの
2 機能動詞またはそれに相当する動詞によるもの
3 所有動詞・心理動詞によるもの
第三部 文章レベルの成立要因
第9章 文章レベルの要因の検討
1 先行研究の問題点
2 文脈展開機能によるもの
2.1 視点統一
2.2 焦点化
2.3 連鎖事象
2.4 列挙
3 表現効果によるもの
3.1 行為者不在
3.2 行為者特定困難
3.3 行為者不特定多数
3.4 行為者意図性なし
3.5 臨場感演出
4 まとめ
第10章 ロジスティック回帰分析による日中比較
1 ロジスティック回帰分析
2 分析データ
3 変数の設定
4 分析結果と解釈
4.1 日本語の場合
4.2 中国語の場合
5 まとめ
第四部 結論
第11章 結論
1 本書のまとめ
1.1 文レベルの成立要因
1.2 文章レベルの成立要因
2 今後の課題
あとがき
参考文献
用例出典
索引