縄文鼻曲がり仮面
異形をめぐる顔学
人の顔または表情の識別について・補遺
池田 進 著
|
|
判 型 | B5判 |
---|---|
ページ | 180頁 |
定 価 | 5,610円(本体5,100円+税) |
ISBN | 978-4-87354-749-7 |
分類コード | C3011 |
刊行年月 | 2022年03月 |
日本古来の文化遺産がしめす「顔かたち」の表現についての視覚論
顔かたちを変形し装飾する日本古来の文化遺産がいくつもある。
縄文時代の鼻曲がり型土製仮面、歌舞伎の隈取、京町屋の小屋根を飾る鍾馗像…
そのさまざまを直接に観察し、視覚心理学的な考察をおこなった。
本書は『人の顔または表情の識別上・中・下』(関西大学出版部,1987~2015)の研究内容に関連しながら、題材の特殊性のために取り上げなかった項目についての研究を補遺したものである。
- 目 次
- グラビア(1)木彫面
はしがき
1章 仮面
東北地方出土の縄文期土製仮面に見られる歪みの造形―はじめに
第Ⅰ節 鼻曲がり型土製仮面の5つの事例の観察
第Ⅱ節 顔貌の歪みの形をめぐるいくつかの論説
第Ⅲ節 仮面様土製品の形状について
第Ⅳ節 仮面の役割あるいは仮面のはたらき:先史時代における仮面の機能
ふたたび、東北地方の土製仮面に見られる歪みの造形について―おわりに
関連する事例研究
図像リスト/参考文献
2章 隈
歌舞伎の隈取をめぐる視覚論的雑攷―はじめに
第Ⅰ節 小林 勝の著作『歌舞伎隈取概觀』とその周辺の諸問題
第Ⅱ節 小林論文に顕著な2つの視点
第Ⅲ節 演劇的場における隈取の効果:「隈取の正面性」と「荒事の演技」との相互連関のロジック
荒事の奇と理と美―おわりに
図像リスト/参考文献
3章 鍾馗たち
京都市中心域に見出される小鍾馗像全探索調査―はじめに
第Ⅰ節 調査の方法
第Ⅱ節 調査の結果 1
第Ⅲ節 調査の結果 2
さらなる探索へ―おわりに
謝辞
グラビア(2)鍾馗三態