関西大学出版部

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熟達心理学の構想 生の体験から行為の理論へ

野村 幸正 著
 
 
 
判 型 四六判上製
ページ 326頁
定 価 3,300(本体3,000円+税)
ISBN 978-4-87354-481-6
分類コード C3011
刊行年月 2009年12月
品切れ

認知科学者である著者が、インド心理学の知見、20数年に及ぶ仏像彫刻の内部観測・省察と認知科学の知見とを自らの実践を介して融合し、身体・行為の復権を目指したものである。表象と状況の二分法を人の働きの内に止揚して確立した熟達理論から、心理学、人工知能、認知臨床の研究の在り方を提言する野心作である。

目 次
序 章
第1章 心理学のあり方
 ? 八〇年代の記憶研究  ? 新たな視点
第2章 行為
 ? 行為の理論  ? 生の体験
第3章 身体
 ? 生ける身体  ? 自己
第4章 熟達者
 ? 熟達化  ? 熟達者
第5章 熟達心理学
 ? 現状  ? 方法
第6章 仏像彫刻
 ? 仏像彫刻の工程  ? 彫ること
第7章 スキル
 ? スキルとは何か  ? 獲・活・伝・創サイクル
第8章 分析による行為の生成
 ? 行為の観察  ? 分析から行為へ
第9章 分析を超えた行為の生成
 ? 同調する世界  ? イナクトされた環境
第10章 透明な動き
 ? 意図  ? なめらかな動き
第11章 境界と秩序
 ? 境界  ? 秩序
第12章 動的過程
 ? 聖と俗  ? 何を獲得するのか
第13章 学びにおける拘束の意味
 ? 学ぼうとする意志  ? 関係性の科学
終 章 新たな行為論を目指して
 ? 自己に学ぶ  ? 行為の本質
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