ドイツ古典哲学の本質と展開
鰺坂 真 著
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判 型 | A5判上製 |
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ページ | 258頁 |
定 価 | 3,630円(本体3,300円+税) |
ISBN | 978-4-87354-531-8 |
分類コード | C3010 |
刊行年月 | 2012年02月 |
カントからヘーゲルにいたるドイツ古典哲学の特質とその歴史的な展開を追及する。デカルト、スピノザなど大陸の合理主義と、ロック、ヒュームなどイギリス経験主義との綜合といわれるカント哲学の特徴と、これをもとにして発展してきたシェリングおよびヘーゲルの弁証法論理の展開などの解明を目指している。
- 目 次
- まえがき
第1章 ドイツ古典哲学の思想家たち
一 ドイツ古典哲学の社会的背景
二 ドイツ古典哲学の成立―カント
三 市民的国民的文学としての古典主義―ゲーテ
四 ドイツ古典哲学の完成―ヘーゲル
第2章 ドイツ古典哲学の生成と展開
一 フィヒテ
二 シェリング
三 ヘーゲル
第3章 カントの「世界市民的社会」の論理
一 はじめに
二 「普遍的に結合せる人民意志」
三 「世界市民的社会」
四 歴史の発展―「かくされたる自然の計画」
五 人民の抵抗権
六 法の絶対性と先験主義の論理
七 有機体としての共和国
八 結び
第4章 初期ヘーゲルにおける「和解」Versohnungの概念について
一 初期ヘーゲルにおける「和解」の概念
二 啓蒙主義およびロマン主義との対決
三 『精神現象学』と「和解」の概念
第5章 ヘーゲル論理学「有論」について
有論の課題と構成
一 有―論理的カテゴリーは有から始まる
二 定有―なにものかである、ということが定有である
三 向自有―変転のなかで自己同一をたもつ有が向自有である
第6章 ヘーゲル論理学における「概念の自己展開」
一 はじめに
二 現実の過程と思考の過程
三 有―無―成の展開
四 有論から本質論へ
五 本質論から概念論へ
第7章 社会契約論とヘーゲル
一 はじめに
二 ヘーゲル『法哲学』における社会契約論批判
三 初期ヘーゲルと社会契約論
四 普遍と個別の弁証法
第8章 ヘーゲル『法哲学』研究の新段階
R・R・ウィリアムズ編『リベラリズムとコミュリタリアズムを超えて』をめぐって
一 はじめに
二 第二次大戦後の英語圏におけるヘーゲル評価
三 R・R・ウィリアムズの「序文」の検討
四 各章の検討
第9章 ヘーゲルの教育思想について
一 はじめに
二 啓蒙主義的教育思想とヘーゲル
三 啓蒙主義とヘーゲル
四 ロマン主義とヘーゲル
五 ロマン主義的教育思想とヘーゲル
六 結び
第10章 フレーベルの「ロマン主義」について
一 はじめに
二 ロマン主義の一般的性格
三 児童神性論・万有内在神論とロマン主義
四 フレーベルの幼稚園運動とその思想的意味
五 結び
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