西田幾多郎と明治の精神
井上 克人 著
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シリーズ | 関西大学東西学術研究所研究叢刊39 |
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判 型 | 四六判上製 |
ページ | 296頁 |
定 価 | 3,630円(本体3,300円+税) |
ISBN | 978-4-87354-509-7 |
分類コード | C3010 |
刊行年月 | 2011年03月 |
西田幾多郎の哲学的動機を、明治の人々が徳川期以来伝統的に受け継いできた宋学的倫理観に求めた新たな試み。従来、西田哲学の特質を捉える場合、もっぱら禅からの影響ばかりが喧伝されてきた嫌いがあったが、それ以上に、西田には、明治の西欧近代化の流れにあっても根強くあった朱子学的な倫理意識が常に脳裏にあったのである。
- 目 次
- 緒言
はじめに
序章 凛乎たる精神 -明治のストイシズム
第一部 明治における近代化と宋学的伝統
第一章 明治期における宋学的伝統と近代化
第二章 明治の精神と西田幾多郎
第三章 明治期における西田幾多郎の倫理的課題
第四章 神と絶対無
-西田哲学における宋学的倫理観とキリスト教-
第二部 明治期アカデミー哲学の系譜
第一章 明治期アカデミー哲学の系譜
-「現象即実在論」をめぐって-
第二章 明治期におけるショーペンハウアー哲学の受容について
-井上哲次郎、R・ケーベル、三宅雪嶺に見る本体的一元論の系譜-
第三章 明治期アカデミー哲学の系譜と西田の独創性
第三部 近世・近代以降における日本思想の伝統と京都学派の哲学
第一章 物をめぐる思索-「格物致知」の精神
第二章 東洋的思惟の特質と京都学派の哲学