関西大学出版部

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法的強制と人格性 

ギュンター・ヤコブス 著
川口 浩一・飯島 暢 共訳
 
 
判 型 A5判上製
ページ 102頁
定 価 1,760(本体1,600円+税)
ISBN 978-4-87354-545-5
分類コード C3032
刊行年月 2012年03月
品切れ

緊急権(正当防衛・緊急避難)、刑罰、保安処分といった刑法上の強制手段を、カント、フォイエルバッハ、ヘーゲルの法哲学的見解に遡りながら、人格、法的強制、法秩序の概念に基づいて統一的に説明。ヤコブス刑法思想の根幹をなす基礎理論の邦訳。付録として、ヤコブスによる講演「管轄の段階」の翻訳も収録。

目 次
日本語版へのまえがき

概観(Ubersicht)
Ⅰ.法的強制の概念
 A.カント
 B.フォイエルバッハ
 C.ヘーゲル
Ⅱ.緊急権
 A.正当防衛
  1.基礎
  2.自己非人格化(Selbst-Depersonalisierung)
  3.法的効果としての人格性の喪失?
 B.区別のために:非関与者に対する法的強制
 C.防御的緊急避難
  1.基礎
  2.穿頭術(Perforation)
  3.コラテラル・ダメージ
Ⅲ.異議・強制としての刑罰
 A.序論
 B.刑罰
  1.異議としての刑罰
  2.苦痛の賦課としての刑罰
Ⅳ.処分
 A.概説
 B.専ら「市民的な体制」を通じての治安?
 C.加重された責任刑罰を通じての治安?
 D.脅威とならない自己表現への責務(Obliegenheit)
Ⅴ.要約

〈解説1〉本書の経緯と基本思想
〈解説2〉ヤコブスによる保安監置の正当化について

[付録]
 管轄の段階
―行為義務および受忍義務の成立とウエイトに関する考察―