関西大学出版部

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姉家督 男女の別を問わぬ初生子相続

前田 卓 著
 
 
 
判 型 A5判上製函入
ページ 308頁
定 価 5,340(本体4,855円+税)
ISBN 4-87354-027-5
分類コード C3036
刊行年月 1976年03月
品切れ

最初に女子が生まれた場合その長姉が婿をとり、弟である長男を婿に出す。これを姉家督という。この慣習は北関東から東北地方に根強く残っていたが、男尊女卑の儒教的な旧民法により明治期に崩壊させられた。本書は、嫁姑の葛藤を解消する庶民の知恵が明治以前に存在していたことを実証的な調査研究で明らかにした。今日的示唆に富む一書である。

目 次

序章
第一編 栃木県上河内村の姉家督の実態-河内郡上河内村-
 第一章 村の概況  第二章 姉家督慣行の諸形態
 第三章 旧絹島村の姉家督  第四章 旧羽黒村の姉家督
第二編 生業別による姉家督
 第一章 農村における姉家督  第二章 山村における姉家督
 第三章 漁村における姉家督  第四章 港町における姉家督
第三編 姉家督の崩壊過程
 第一章 徴兵制と戸主権の移動  第二章 姉家督崩壊の実態
 第三章 明治の民法と姉家督
第四編 姉家督の特性とその地域的分布
 第一章 姉家督の発生原因の諸学説  第二章 姉家督の慣行における夫婦間の特性
 第三章 姉家督の分布する地域