関西大学出版部

カートを見る

ドイツ語圏の言語政策 ヨーロッパの多言語主義と英語普及のはざまで

高橋 秀彰 著
 
 
 
判 型 A5判
ページ 282頁
定 価 2,750(本体2,500円+税)
ISBN 978-4-87354-494-6
分類コード C3084
刊行年月 2010年03月
品切れ

多言語主義のモデルとして挙げられることが多いEU。加盟国の公用語を全てEU公用語とし、効率性より平等の理念を優先しているかに見える。しかし、現実には英語の影響力が強まっている。本書は、EUで最大の母語話者数を誇るドイツ語が、多様性と統一性のはざまで苦闘する言語政策に迫る。ドイツ語圏スイスも取り上げる。

目 次
はしがき
第1部 ドイツ語の成り立ちと現状
 第1章 Deutschの起源
 第2章 世界の中のドイツ語
第2部 ヨーロッパの人々の言語意識
 第3章 ユーロバロメーター
 第4章 ドイツ、オーストリア、スイス、ハンガリーでの調査
第3部 言語ステータス政策 ― 欧州連合の中でのドイツ語
 第5章 欧州の統一と多言語主義 ― 拡大と多様化の中で
 第6章 欧州連合におけるドイツ語圏の言語政策 ― 多様性と統一性のはざまで
 第7章 多言語主義と多変種主義 ― EUの公用語政策とドイツ語規範の多様化
 第8章 ドイツとオーストリアの政府による言語政策
第4部 ドイツ語圏スイスの言語状況
 第9章 スイス連邦の公用語と国語 ― 史的背景と憲法上の言語規定
 第10章 スイス憲法上の言語条項
 第11章 標準変種の規範化と方言の拡大
第5部 言語コーパス政策 ― 発音規範を中心に
 第12章 ドイツ語標準変種の言語政策的考察 ― 発音規範成立の沿革と展望
 第13章 Duden発音辞典にみるドイツ語標準発音の意味と記述法
 第14章 標準ドイツ語の収束と分散 ― 標準変種の確立と脱標準化に関する考察
 第15章 標準化と脱標準化
初出一覧
参考文献