法学部では、次のとおり学術講演会を開催いたします。
ご聴講については特に制限はございませんので、ご関心のある方のご来場をお待ちしております。

 日  時: 20251215日(月)1300

 会  場: 千里山キャンパスB301教室(予定)

 振替科目: 行政法2

 講  師: 阿部 泰隆氏(神戸大学名誉教授、弁護士)

        王 萱琳(台湾・中國文化大學副教授)

 

講演タイトル:行政法学の再興=行政法(判例・学説・制度)の見直しと政策法学の提唱

 

講演概要:

官優位の行政法の制度を官民対等の行政法制度に作り替えたい。行政法の理論にも根拠なき神学が多い。制度も、法的規制の空白地帯が広い。裁判は行政の裁量を尊重しすぎる。訴訟を提起しても、まずは、処分性とか原告適格といった防波堤に阻まれる。仮の救済も時期遅れで、救済に寄与しない。国家賠償では、違法でも過失なしとして、無責任になる。そこで、これらの代替案を提案する。これまでの法律学とは解釈学であるが、それはいわば中古車修理業である。そして、法律の条文が変われば、万巻の法律書も反故(不要なもの)に帰す。そこで、新しい法システムを作る法政策の出番である。その視点は多数あるが、講演では、司法改革、東日本大震災の復興政策、コロナ対策、生活保護制度、年金、普天間基地の辺野古移転、大麻・指定薬物規制、利害関係者に改革を任せるな=泥棒に刑法を作らせるに等しい等を取り上げる。