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招へい研究者 ウミ・ムアワナ(Umi Muawanah)氏による、インドネシアの無料栄養食プログラムに関する研究会を開催しました (2026年5月15日(金)実施)

2026年5月15日、インドネシア国家研究イノベーション庁(BRIN: Badan Riset dan Inovasi Nasional)よりProf. Umi Muawanah氏を招き、教員向け研究会を開催しました。
Prof. Umi氏は、本学とBRINとの協力関係に基づく招へい研究員として来学され、研究会では “The Economic Impact of the Free Meal Program / Free Lunch Program in Indonesia” をテーマにご報告いただきました。

本報告では、インドネシアで国家的な優先政策として進められている無料栄養食プログラム(MBG: Makan Bergizi Gratis / Free Lunch Program)について、その経済的影響、受益者レベルでの有効性、ガバナンス上の課題、今後の政策的方向性が包括的に検討されました。MBGは、子どもの栄養改善を目的とする社会政策であると同時に、人的資本形成、家計福祉の向上、国内サプライチェーンの強化、地域経済への波及効果をもつ国家的投資として位置づけられています。報告では、MBGがGDP、消費、雇用、関連産業に与えるマクロ経済的効果に加え、学校・学生・保護者等の受益者から見た評価についても説明がありました。

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一方で、Prof. Umi氏は、プログラムの長期的成功には、単なる受益者数の拡大だけでなく、実施品質の確保が不可欠であることを強調されました。具体的には、地域間での実施体制の格差、食品安全、サプライチェーン管理、中央・地方政府間の調整、モニタリング体制、全国的な成果指標の整備などが重要な課題として示されました。特に、発表では “Quality Before Scale”、すなわち「規模の拡大よりも品質の確保を優先する」という視点が、今後の制度設計において重要であることが指摘されました。

研究会では、参加教員との間で、栄養政策と人的資本形成、社会政策の経済効果、地域間格差、政策実装上のリスク管理、EBPM(Evidence-Based
Policy Making)のあり方などについて活発な意見交換が行われました。インドネシアの具体的な政策事例を通じて、発展途上国・新興国における公共政策の設計と実施、ならびにその経済的・社会的効果を考える貴重な機会となりました。

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BRIN(Badan Riset dan Inovasi Nasional)は、インドネシアの科学技術・研究・イノベーション政策を一元的に担う、大統領直属の巨大な政府機関です。

https://brin.go.id/en
2021年9月に設立され、インドネシア科学院(LIPI)や原子力庁(BATAN)など、それまで各省庁に分散していた研究機関を統合して作られました。

2024年10月より、本学とBRINとの間で「両当事者は、対等及び相互利益を基本として、両当事者がともに関心を有する分野での研究、技術及びイノベーションにおける提携関係を確立し、これを促進することを意図」して協力関係を構築しています。

今後もBRINとの連携協定に基づき、研究者交流、共同研究、学生への国際的教育機会の提供を通じて、インドネシアをはじめとする東南アジア地域との学術交流をさらに深めていく予定です。

原稿執筆:商学部教授 徳常泰之

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