研究活動

【公募研究班】甘樫丘遺跡群の変遷と土地利用に関する研究-発掘調査の成果を中心に-

研究代表者 井上 主税 文学部・教授
研究概要

 本研究の目的は、甘樫丘遺跡群を対象とし、発掘調査を通じて得られた資料や、『日本書紀』などの文献史料にみられる記録などをもとに、本遺跡の性格や歴史的な意義について考察することにある。飛鳥時代の邸宅の様子を知りうる資料は少ないため、この遺跡の解明はその手がかりとなり得るものと期待される。また、甘樫丘の南東に位置する島庄(石舞台古墳周辺)には蘇我馬子の邸宅があったと推定され、島庄遺跡がその有力候補とみられている。この島庄遺跡の発掘調査成果とも比較検討を行なう。これにより、甘樫丘遺跡群の性格をより明確にすることができるものと考える。

①研究打合せ(2023年6月頃、2024年6月頃)
準備作業を経て、6月頃に研究打合せを明日香村役場で開催する。代表者と分担者で研究方法の確認と、発掘調査予定について協議し共有化を図る。2年目も同様に打合せを行う。

②発掘調査への参加(2023年10月~2024年2月頃、2024年10月~2025年2月頃)
本学考古学研究室に所属する学部生、大学院生が新協定に基づき、発掘調査に参加する。

③遺跡の視察
遺跡の発掘調査にあわせて、代表者と分担者で現地を複数回視察する。検出した遺構や出土遺物についての意見交換を行い、遺跡の時期や性格について検討する。

④関連資料調査
代表者と分担者が島庄遺跡から出土した資料の実見を行い、甘樫丘遺跡群との比較研究を進める。

⑤研究成果のまとめ(2024年3月頃、2025年2月頃)
1年目の研究成果の取りまとめと、次年度の実施計画案の検討を2024年3月頃に行う。2025年2月に、2か年の研究成果の取りまとめを行う。

研究分担者

西本 昌弘  文学部・教授

長谷川 透  明日香村教育委員会・係長

研究期間 2023年度~2024年度(2年間)

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