大阪マラソンEXPO2019

関西大学は大阪マラソンEXPO2019に出展します。

11月29日(金)と30日(土)にインテックス大阪で大阪マラソンEXPO2019が開催されます。今年の関大ブースでは、「産学連携による研究力」をテーマに2つの企画を用意しています。

企画1 ランニングフォームクリニック 〜その走り方でいいですか?〜

体験ブースでは、実際にトレッドミルを使用してランニングをしてもらい、スポーツ・環境生理学を専門とする人間健康学部の河端隆志教授と小田伸午教授および両教授の研究室所属の学生らが、人間の構造的特徴に基づいた理想的な走行フォームなどについて解説・指導を行います!

当日のイベントスケジュール※両日とも次の日程で実施します。

  • 111:00〜13:00
  • 214:00〜15:30
  • 316:30〜18:00
ヒトの構造的特徴と
無駄のない走り方

ヒトの特徴のひとつに、二足歩行があげられます。「歩く」「走る」ということは、下肢を中心とした多くの筋肉を使う全身性の運動と云えます。四肢の関節を介した上手な「筋肉」と「力」の使い方、より無駄のない走り方について考えてみましょう。

筋肉

人間のお尻の筋肉(殿筋)の骨格筋量は他の哺乳類に比べてとても大きく発達しています。大きな筋肉群を利用すれば疲労も軽減できます。
つぎに筋力の発揮について考えてみましょう。われわれは重力の下に姿勢を維持する為に筋肉を働かせて力を発揮しています。動作においてもそれに見合った筋力発揮をしています。しかし、筋力による力だけで身体動作は成り立っているでしょうか。
走運動は、筋力(体の中の力)と重力(落下させる力)・地面反力(前と上へ推進する力)の掛け合いで成り立っています。つまり、人間は重力と地面反力の間の世界に住んでいて、その間を取り持っているのが筋力(筋肉)といえるでしょう。足が接地していくときには、力みを抜いて重力に任せて接地足を落下させていきましょう。推進力を得るときにも、接地足で地面を意識的に蹴るのではなく、地面が体を前に押してくれる力(地面反力)に任せて推進していきましょう。こうした外力を活かした走りが、効率の良い(楽に速く進む)走りを導きます。

体の軸

右側の走り方は、体の中心軸を軸感覚として、腰が右回転(上からみて)するときには、肩は腰の回転と反対の左回転をしています。右腕と右肩は前にでていくのに、右腰は後ろに下がっています。右腕と右上半身が足し算をしているのに。右腰は引き算をしているようなもので、右足が後ろに流れて、前に出て行くタイミングが遅くなり、エネルギ効率も悪くなります。ストライドは伸びているのにピッチが遅れて、走速度が思うように上がりません。
左側の走り方をみてください。右側の走り方と同じ左足が前に出ていく局面ですが、右側の走り方では腰と肩は互いに反対方向に回転し体幹がねじれていましたが、左側の走り方は腰と肩の回転が同じ方向に回転しています。つまり、この局面では、腰も肩も左回転していて、右腕と右肩が前にでていくとき(足し算)、右腰も前にでていき(足し算)ます。こうなると、ストライドもピッチも上がり、エネルギ効率もよくなり、走速度が上がります。

二軸感覚(左)と中心軸感覚(右)の走り方
▲図-1 二軸感覚(左)と中心軸感覚(右)の走り方
「なんば」とは?

右足が着地足の場合、着地足側の右腕と、右腰が前に出ていく動き。これが「なんば」という動きです。軸感覚で言うと、この局面では右軸が前に出ていきますが、左足が着くと、今度は左軸が前に出ていきます。この動きは、右軸と左軸を切り替えて走る二軸走法とも呼ばれています。なんば(二軸)の走りをすると、着地時に踵からドスンと着く(ヒールストライク)のではなく、足の裏が同時に着地する感覚(フルフラット、ミッドフット)になり、股関節周辺の殿筋群や大腿筋を使って地面から反力をもらう効率の良い走り方を体得できるようになるでしょう。

▲図-2 負担の少ないなんば(二軸)の走り方
▲図-2 負担の少ないなんば(二軸)の走り方
河端 隆志 教授
河端 隆志 教授
専門:スポーツ・環境生理学、運動・環境適応学
小田 伸午 教授
小田 伸午 教授
専門:健康・スポーツ科学
  • 過去に実施した本学ブースの様子
  • 過去に実施した本学ブースの様子

過去に実施した本学ブースの様子

さらに、高地環境を再現するトレーニングルーム
「K-MAX(ケイマックス)」の展示 & 体験!
高地トレーニングが次のレベルへと導く

世界トップクラスのアスリートの多くが取り組む高地トレーニング。彼らのポテンシャルを引き出すそのトレーニングの作用を科学的に分析し、すべてのアスリートの眠っているポテンシャルと可能性を引き出していく。
河端研究室では、K-MAXを開発した株式会社京伸とともに、さらなる競技パフォーマンス向上に向けた共同研究に取り組みます。

K-MAX
K-MAXの特長
  • 0.7気圧から1.3気圧までの酸素環境を自在にコントロール
  • 細胞レベルでアスリートを進化させる「減圧モード」と「減圧ウェーブモード」を搭載
  • アスリートの超回復をサポートする「加圧モード」を搭載
  • 直感的な操作性とわかりやすい情報表示による洗練されたユーザインターフェイス
  • 安心してトレーニングに集中できる徹底した安全対策
  • 減圧・加圧に対応する二重扉仕様

    減圧・加圧に対応する二重扉仕様

  • 内部からも外部からも操作できるダブルモニター仕様

    内部からも外部からも操作できるダブルモニター仕様

企画2 気がるに健康チェックサービス「KENPASS」

化学生命工学部・葛谷明紀教授 × セルスペクト株式会社による共同研究
化学生命工学部の葛谷明紀教授は、未来社会のデザインに向けた「健康・医療」に関する技術開発をめざし、2019年5月から医療ITベンチャー企業・セルスペクト株式会社との共同研究を開始しました。
今回のEXPOでは、セルスペクト株式会社が展開する、気軽に受けられる健康チェックサービス「KENPASS」を体験してもらい、普段から自分自身で健康をマネジメントするきっかけを提供します。今後はより複数の項目にアプローチするなど診断技術の高度化をめざし、新たなサービスを画策していきます。

KENPASS
どうやって測定するの?

〔血液〕
病院等で行う採血方法とは異なり、指先からあずき豆大一つ分(40μL)を穿刺器具を使って自己採血していただきます。測定後、チェックシートを渡して結果をお伝えします。
〔口腔〕
先端にスポンジが付いた棒をくわえてもらい、唾液を採取します。測定後、チェックシートを渡して結果をお伝えします。
※体験費用は一切かかりません。

この測定でどんなことが分かるの?

〔血液〕
肝機能、脂質、糖代謝など生活習慣病に関連する7項目が約5~10分で測定できます。
〔口腔〕
酸性度、ヘモグロビンなど、むし歯・歯周病関連の項目が約3〜5分で測定できます。

さらに、今年も29km地点でのランナー給食エイド「まいどエイド」に社会学部・劉ゼミが協力!大阪市商店会総連盟との共同ブースとして、食品サンプルや過去の活動内容を展示していますので、ぜひご覧ください!!

昨年のまいどエイド活動の様子

昨年のまいどエイド活動の様子

提供食品のイメージ

提供食品のイメージ