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先輩弁護士の事務所訪問(OB編・第2回)

 このコーナーは、法科大学院の在学生が、先輩弁護士の法律事務所を訪問し、その仕事ぶりや苦労話など、「先輩弁護士のいま」について伺ってくる新しい企画です。
 第2回目は、山口健一法律事務所に所属する岡村勇人弁護士(修習期・新61期)を訪問しました。インタビューには、事務所の所長弁護士、山口健一先生もご参加くださいました。


※所属事務所は取材時のものです。

1.山口健一法律事務所の特色や取扱い分野について教えてください。

 ほとんど全部の分野を取り扱っており、特殊な分野以外、扱わない分野というのはありません。刑事事件は事務所によっては扱わないところもあると思いますが、この事務所では、常時、複数件数を取り扱っています。ただ、民事事件の方が多いです。あとは、労働事件、建築関係、医療過誤事件なども扱っています。
 特色としては、市民寄りの仕事が多いことだと思います。消費者事件であれば消費者側、労働事件であれば労働者側に立つことが多いですね。会社が依頼者ということもありますが、どちらかというと、個人の依頼者の方が多くなっています。

山口健一先生: 困った人を助けるというのが事務所のモットーになっていて、弱い人を助けるために弁護士になったという人が集まっている事務所といえると思います。ですから、どんな事件でも扱うし、お金がないからといった理由で断ることはありません。

2.岡村先生のお仕事について教えてください。
-まず、現在主に扱ってらっしゃる分野についてお願いします。

 事務所自体が幅広い分野を扱っているので、私もあらゆる分野の事件を担当しています。最近では、交通事故や相続の案件を比較的多く担当しています。

-先生の得意分野を教えてください。

 得意分野といえるのかわかりませんが、私は大阪弁護士会の刑事弁護委員会に所属していて、刑事事件を積極的に扱うようにしています。刑事事件は国選や当番弁護士としてスタートすることが多いですが、直接事務所に依頼が来て私選弁護人として受任することもあります。

-刑事事件に興味をお持ちだったのですか。

 もともと、私は会社員をしていたので、企業の取引関係など民事事件の方が馴染みやすく、刑事事件は身近な問題というわけではなかったのですが、弁護修習で指導担当をしていただいた先生が刑事事件を熱心になさっていて、修習中に刑事弁護をたくさん見せていただいたことが影響していると思います。

-今後扱ってみたい分野はありますか。

 「分野」をあまり限定するつもりはありませんが、紛争を事前に予防するための仕事を積極的にやりたいと思っています。例えば、遺言など、事前に適切なアドバイスをしていれば、事後の争いを予防することができますよね。また、中小企業などでは、後継者問題を抱えている事業主も多く、事業を円滑に承継できる準備をしておく必要があります。実際に弁護士になって、様々な紛争に立ち会っていると、事前に紛争を防ぐための仕事も大事だなぁと思います。
 ただ、まだ弁護士は敷居が高いようで、こじれてしまってから相談に来られる方が多いです。もうちょっと早く来てくれたら他の方法もあったのにということもあります。

3.岡村先生の一日のスケジュールについて教えてください。

 事務所に来るのは9時半ぐらいが多いですね。時々、もっと早く来て仕事をしていることもあります。
午前中は、依頼者の方との打ち合わせをしていることが多いですが、打ち合わせがなければ、メールをチェックしたり、電話をしたり、午後からの仕事の準備をしたりしています。裁判所に行っていることもありますし、警察署や拘置所に接見に行ったりもします。
午後は、裁判所に行ったり、依頼者の方と打ち合わせをしたりしています。
夜は、だいたい書面を書いたり、調べ物をしたりする時間にあてています。事務所を早く出て飲みに行くこともありますが、11時ごろまで事務所に残っていることも結構あります。

-休日でも事務所で仕事をされているのですか。

 休日も事務所に来ている日がありますね。平日だと打ち合わせや、電話の対応などで、まとまった時間がなかなか取れないので、休みの日にまとめて書面を書いたり、調べ物をしたりすることもよくあります。
 最近は、土日の休みのどちらか一日は仕事をしていることが多いですが、事務所に来ていない日は家族と過ごしています。

4.先生の扱った事件の中で特に印象に残っている事件を教えてください。

 どの事件も印象には残っているのですが、刑事事件で執行猶予になった人が、その後就職先が決まったことを一番に報告してくれたときや、終わったときに「先生に担当してもらってよかった」と言ってもらえたときには、弁護士の仕事をしていてよかったなぁと思いますね。
 事件の種類を問わず、多くの依頼者にとって、弁護士に依頼することは、人生の一大事です。その事件が、依頼者の人生の転機になったり、以後の人生を考えるきっかけになったりすることも多いと思います。そういう人生の節目にいい意味で関われたと感じられたときには、弁護士としてのやりがいも感じますし、そういう事件は印象にも残っています。

5.弁護士になって大変だと感じたことはありますか。

 さきほども言いましたが、金額の大小や、案件の内容にかかわらず、弁護士に相談に来られて依頼される方にとっては、それぞれがすごく重要な問題なんです。みなさんその案件に対する思いも強いし、その案件が依頼者の方に与える影響はとても大きいものです。依頼者の思いが強い分、こちらの責任も重くなりますから、大変だなと感じます。ただ、大変な仕事であるからこそ、逆に、その分やりがいもあります。

-山口先生はいかがですか。

山口健一先生: 弁護士になって大変だったと思ったことはないです。弁護士になっていやだったことも一回もないし、もちろんしんどいことはありますが、こんな仕事に就くんじゃなかったと思ったことは一回もありません。
 私は弁護士にならせてもらったと思っています。だからこの資格を生かして、困った人を助けて、喜んでもらえるということがうれしいですね。

-弁護士として仕事をするうえで大切にしていることはありますか。

山口健一先生: 自分の判断の基準を持つことが大切だと思っています。この事件をどう解決するのがいいのか、依頼者にとってどうか、社会的にどうかということを含めて、自分の基準を持っておきたいと考えています。
 依頼者とどんな関係を保つか、いつも悩みます。紛争の相手方との関係よりも、自分の依頼者とどういう風に心が通じ合えて、信頼してもらえて、一緒に解決していくということのほうが難しいです。

6.他の法曹の方との交流はどのようになさっていますか。

 同期の人とのつながりが大きいですね。仲のいいメンバーがいて、電話やメールで連絡を取って、仕事の相談もしますし、食事に行ったりもします。それ以外だと、弁護士会の委員会活動を通じて知り合った先生との懇親会などもあります。月に何回かは弁護士の人と、食事に行ったり、飲みに行ったりしていますね。

-関大の卒業生の方との交流はどうですか

 ロースクールの友達とは今でもつながりがあります。関大は先輩も多いし、OBとのつながりは強いほうだと思います。関大法曹会の行事で知り合う先生もいます。

7.先生が法曹を目指したきっかけを教えてください。

 もともと私は会社で働いており、転職を経て、弁護士になりました。会社だと個々の役割が細分化されていて、社会に貢献しているということを直接実感できる場面はそんなに多くないと思います。それで、仕事のやりがいについて考えたことがあって、社会に貢献していることを直に感じられる仕事がしたいと思いました。弁護士は、依頼者の方に直接喜んでもらえたり、自分が何かのきっかけになれたと感じることのできる仕事だと思います。そういう意味で、やりがいを直接感じられるのではないかなと思いました。弁護士になって、その通りだったなと思っています。
 それ以外でいうと、マスコミの報道などを見ていて、日本の社会は失敗したり過ちを犯した人に対してとても冷たいと感じていました。持ち上げるときは、すごく持ち上げて、一度何か失敗すると、とことん叩きますよね。人間って失敗するものだと思うし、間違いや後悔もいくらでもあるものだと思います。だから、失敗した人の立ち直りのきっかけになれればいいなと。その手助けができるような仕事もしたいと思っていました。今となっては、それも法曹を目指したきっかけだと思います。

8.先生が目指している法曹像について教えてください。

 どの分野でも、その道をひたむきに究めている人は見ていて憧れるというか尊敬します。職人のように依頼を受けた事件にとにかく真剣に取り組む弁護士が理想ですね。小手先のテクニックや効率を追求するのではなくて、正道を行きたいと常に心がけています。「見映えはいいけど中身を伴ってない」などということがないように、研鑽を積んで、きちんとした仕事ができる弁護士になりたいです。

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