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先輩弁護士の事務所訪問(OB編・第1回)

 このコーナーは、法科大学院の在学生が、先輩弁護士の法律事務所を訪問し、その仕事ぶりや苦労話など、「先輩弁護士のいま」について伺ってくる新しい企画です。
 第1回目は、小谷法律事務所に所属する前川史子弁護士(修習期・新62期)を訪問しました。一緒にご登場いただいた小谷英男弁護士(37期)・小谷寛子弁護士(37期)のご夫妻も、関大法曹会の先輩です。

1.小谷法律事務所の取扱分野や特色を教えて下さい。

 小谷法律事務所では、一般民事、家事、刑事事件の他、企業法務、消費者被害事件、多重債務事案、弁護団活動そして成年被後見人の財産管理などの分野を幅広く取り扱っています。
 また、夫婦の弁護士が事務所を経営しているので、事務所はアットホームな雰囲気です。相談に来られた依頼者の方にもリラックスして話してもらえると思います。

2.前川先生の一日のスケジュールや仕事内容はどのようなものですか。

 朝は9時台に出勤することが多いですが、裁判の期日が入っている日は裁判所に直行します。事務所では、まずメールをチェックしたり、不在中にかかってきた電話の相手に折り返し連絡したりします。また、依頼者との打ち合わせが予定されている場合はその準備をして打ち合わせに臨みますし、裁判期日があれば、事件記録、提出書面や証拠を持って裁判所に行きます。日中は、電話対応や打ち合わせなどで自分の時間がなかなか確保できないですが、書面作成などの自分の仕事の予定をなるべくこなすように努めています。
 仕事を終えて帰宅する時間は、20時台が多いですが、やらなければならない仕事があるときは終電ぎりぎりの時間になることもあります。また、刑事事件で夜間に接見に行く日もありますね。

3.先生が最初に受け持った事件は何でしたか。

 どれが一番だったかは忘れてしまいましたが、請負代金、不当利得返還、遺産確認そして離婚の財産分与請求事件の4件を最初の頃に担当しました。どの事件も常にボスに相談しながら一緒に取り組んだので、安心でしたし、とても勉強になりました。

4.先生が扱った事件のなかで印象に残っている事件はありますか。

 依頼者に心から感謝されて終わった事件と苦労した事件は印象に残っていますね。
 前者の事件は慰謝料請求事件です。依頼者が裁判の過程でやっと自分に非はなく、あくまでも自分は被害者なのだということをはっきりと認識することができて、自責の思いから解放されたということで、裁判終了時に、この裁判をして本当によかった、先生でよかったと感謝してもらえました。その言葉を聞いた時、少しでも役に立てたのかなと嬉しく思いました。
 後者の苦労した事件は、同じく民事事件ですが、裁判所に提出する資料作成にかなりの時間を費やした事件です。先が見えずに散々苦労した事件でも、時期がくればちゃんと終わるのだなと実感したので印象に残っていますね。

小谷寛子先生: 事件によっては、依頼者は当初、心身共に傷つき自信を喪失していることがあります。事件内容の聞き取りさえも困難な状況であったその人が、裁判の過程で事実を整理して事件を正しく認識することで、精神面が整い、表情も明るくなって、徐々に自信を取り戻していきます。依頼者のそういう姿を見ることは弁護士としての喜びですし、仕事をする上で糧となります。前述の慰謝料請求事件において、そのような過程を経て事件が解決したことは前川にとってとても良い経験だったと思います。

5.実務家になって大変だと感じたことはありますか。

 依頼者との関係です。つまり、依頼者との信頼関係の築き方や距離の保ち方などですね。依頼者も人間ですから、自分と同じように弱さもあり欲もあります。そのことをきちんと認識した上で、信頼関係をどこまで築いて事件処理をしていくかが難しい課題ですね。

小谷英男先生: 信頼関係に関連して、依頼者の性格や人柄の判断という問題があって、これもまた難しく、現在、前川が困っている点であると思います。また、依頼者との距離の置き方について言えば、近すぎると当事者と同化してしまうし、離れすぎると、今度は信頼関係自体を築いていくことが難しくなります。そして、そこを見誤ると、依頼者も自分に不利なことは言わなくなり、結局、事件の解決がとても難しくなってしまうのです。やはり、依頼者との関係というものは、弁護士をやっていくうえで考え続けていかなければならない大事なことでしょうね。

6.休日はどのように過ごしていらっしゃるのでしょうか。

 平日にできなかった起案をしたり判例を調べたりしていることもありますし、疲れて家で休んでいる時もあります。でも、気分転換のために、友人とご飯を食べに行ったり、緑の多い場所や京都のお寺に行ったり、またジムに行ったりして、何か平日とは違うことをしていることも多いですね。

7.先生が法科大学院で学んだことで
実務にいかされていることはどのようなことですか。

 法科大学院で学んだ実体法の知識、判例の読み方や調査の仕方などは実務の中で本当に役に立っています。また、実務家教員の先生から聞いた体験談を、弁護士となった今になってふと思い出し、力をもらうことがあります。そういうことからすると、自分では気づいていない部分で、法科大学院で見聞したことに支えられていることもあると思いますね。

8.関大出身の弁護士との交流はどのようなものがありますか。

 関大法曹会や関大の隣接士業の勉強会などのフォーマルな形での交流はもちろん、個人的なつきあいもあります。例えば、修習生時代には一緒にゼミをしましたし、弁護士になってからもよく会って食事をします。気心が知れているので、会うと楽しいですね。

9.先生が目指している法曹像について教えてください。

 技術を磨いて、でも心は忘れずに、依頼者にも社会にも信頼される法曹になりたいです。
 司法試験合格後に関大法曹会主催の事前研修制度で小谷法律事務所にお世話になった時に、小谷の打ち合わせに同席させてもらいました。打ち合わせ中、小谷の法的解決方法のアドバイスは的確で早いのに、依頼者の話は丁寧に聞き取っていて、その思いやりや見事さに圧倒されました。ですので、私にとっては事務所のボスが、いつかはたどり着きたい目標ですね。

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