ライフ・マテリアルデザイン専攻 生命・生物工学分野
後期課程は総合理工学専攻になります。
生命・生物工学分野においては学部教育の上に立って、(1)高次の生命現象に関わるDNAやタンパク質の構造・機能を理解し、それらの相互作用を幅広く学ぶ生化学や分子生物学の習得、(2)新規の医薬品や機能分子の合成、新規の酵素や微生物のスクリーニング、動植物細胞の培養、遺伝子工学、タンパク質工学、ならびに細胞工学などライフサイエンス・バイオテクノロジーの実験技術の体得、(3)食品・医薬品の開発・製造や基礎研究、地球環境保全、有用な機能性素材の開発などの諸分野の体得を目標としています。すなわち、多様な生命現象と生体分子機能を工学的方法論に立って多面的に研究し、開発応用することを特色としています。
平成21年度からは博士課程前期課程、後期課程でそれぞれ3つの研究領域を設け、新しいライフサイエンス・バイオテクノロジーの基礎と実際、ならびに食品・医薬品・醗酵・植物細胞生産などの各工業に関する専門知識と技術面を論述しています。このような生命・生物工学の一般的知識と実験技術の体得の上に立脚して、特定の研究テーマを対象にして総合的な研究を遂行します。それらの研究成果に関する論文を作製し、精緻な知的生産の概念と手法を身に付け、食糧・医療・環境・資源・エネルギーなどの地球的規模の問題解決能力をもつ人材の養成を意図しています。新しい大学院時代を迎え、活力と希望に満ちた学生諸君の入学を心から期待しています。
研究領域
前期課程(分野:生命・生物工学分野)
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後期課程
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教員氏名の○印は研究指導教員(ゼミナール担当者)を示します。
全分野とも2012年度に開講する博士課程前期課程の研究領域および研究指導教員を掲載しています。
生命・医薬
神経生物工学(池内俊彦,下家浩二)
高次神経機能を司る神経細胞に関わるタンパク質を研究対象とする。神経細胞における細胞内情報伝達機構を生化学、分子生物学、細胞生物学的に探究する。特に、神経細胞の分化誘導や生存維持(アポトーシス防御)に働く神経成長因子(NGF)などの作用機構を、酵母two-hybridsystemによるタンパク質−タンパク質間相互作用解析や、培養動物細胞を使った細胞工学的手法を用いて分子レベルで解明する。さらに、小胞体ストレス誘導によるアポトーシスとその防御の細胞内情報伝達機構、環境汚染化学物質の神経細胞に対する影響とその防御機構、神経細胞の分化(突起伸長)に関わるエピジェネティックな遺伝子発現調節機構等の研究を行う。
池内:ikeuchi
kansai-u.ac.jp 下家:shimoke
kansai-u.ac.jp
池内:http://www.warp.or.jp/~ikeuchi/ 下家:http://neurobio.life-bio.kansai-u.ac.jp/
医薬品工学(上里新一,長岡康夫)
科学者のいわゆる直感を重視した古典的な創薬法から、コンピュータグラフィックスによるドラッグデザイン、ロボットを用いたコンビナトリアルケミストリーに至るまでの創薬法の変遷について、実例を挙げながら解説する。また、当研究室の主テーマである癌抑制遺伝子発現促進物質、分子標的制癌剤、抗ウイルス剤、遺伝子発現増強剤、育毛剤等の創薬研究ならびにモノクロナール抗体を用いた天然制癌剤の創製研究を推し進めるなかで、生体作用化合物のデザインと製造法および生物評価系の構築法を学ぶ。週一度、文献紹介と成果発表会を行い、実験方法の指導とともに論文読解力のレベルアップを図る。
上里:uesato
kansai-u.ac.jp 長岡:ynagaoka
kansai-u.ac.jp
長岡:http://www.life-bio.kansai-u.ac.jp/
生体分子工学(老川典夫)
生命活動の根幹を担う生体分子、特に物質代謝、エネルギー代謝を支える酵素の機能、構造、触媒機能や応用、タンパク質科学および代謝工学的手法を用いて研究する。アミノ酸代謝関連酵素および補講素含有型酵素などを主な対象とし、多機能性生体触媒の基質認識並びに触媒機能を支える立体構造と、これらの情報に基づくタンパク質工学的研究を行う。また、工業的に有用な反応を触媒する新規酵素の探索とその応用研究や食品中のD-アミノ酸などの機能性物質の探索とその生合成機構の解明や応用研究を行う。
老川:oikawa
kansai-u.ac.jp
老川:http://biomole.life-bio.kansai-u.ac.jp/
環境
生物プロセスシステム工学(片倉啓雄)
生物の機能を利用して目的物質を効率よく生産するプロセスを開発する。バイオマスからのエタノール生産において、生物的脱リグニン、および、固体連続併行複発酵の技術を開発し、地域分散型でありながら省エネ低コストを実現できるプロセスの実現をめざす。また、人類に最もなじみ深い微生物である乳酸菌と酵母の共生現象に注目し、その機構を解析するとともに、発酵食品の高機能化、プロバイオティクスへの応用を行う。
片倉:katakura
kansai-u.ac.jp
片倉:http://microbial.life-bio.kansai-u.ac.jp/
生物情報工学(長谷川喜衛,岩木宏明)
微生物は様々な物質を分解・生産する能力を有しており、環境浄化や医薬品・化成品などの生産に利用可能である。微生物機能の高度利用や新規機能の開拓を目指し、環境汚染物質分解や有用物質生産に関与する酵素遺伝子や制御遺伝子を取得し、構造や機能を解明する。さらに、取得した遺伝子を利用したGreen Chemistry Technologyによる物質生産系の構築を試みる。これらの研究活動を通じて、研究推進の考え方や遺伝子工学的手法を習得させる。
長谷川:yoshie
kansai-u.ac.jp 岩木:iwaki
kansai-u.ac.jp
岩木:http://bioinfo.life-bio.kansai-u.ac.jp/
食品微生物工学(河原秀久)
食品発酵に使用されている細菌、酵母および担子菌の一部は様々な生育環境で生育している。低温下あるいは酸性下のような極限環境下に直面すると、特殊機能を発揮し、有用物質や酵素を生産できる。このストレス環境下をうまく利用すると有用物質(保水機能や不凍タンパク質、生活習慣病予防物質など)を生産できる。講義では、発酵食品の製造および機能について解説をするとともに、その新しい研究例についても解説を行う。
河原:kawahara
kansai-u.ac.jp
河原:http://www.life-bio.kansai-u.ac.jp/
微生物生態工学(松村吉信)
微生物は生態系の分解者であり、個々の微生物が様々な酵素を利用して、地球環境の汚染浄化やバランスの維持に寄与している。そこで、微生物の環境浄化機能の開拓とその機能の効率的利用法の開発をめざし、環境汚染物質分解菌の単離や分解に関与する酵素群の取得およびその遺伝情報の解析を行っている。また、このような微生物機能は不安定で、遺伝情報の種内(あるいは種間)伝播も観察されている。そこで、遺伝情報の変化の仕組みについても解析している。
松村:ymatsu
kansai-u.ac.jp
松村:http://biocontrol.life-bio.kansai-u.ac.jp/Microbial_Ecology/
食品
生物制御工学(土戸哲明)
加熱や種々の薬剤を用いて、食品における有害微生物を殺滅あるいは発育抑制する微生物制御について基礎、応用両面から研究する。基礎においては、微視的にこれらの制御手段による微生物細胞の損傷、修復、ストレス応答機構を解析し、その際に働く遺伝子、タンパク質の機能を解明する。応用においては殺菌、静菌への細胞・環境因子の影響を解析し、制御手段の特性を把握する。また、その構築されたデータベースを利用し、微生物の挙動についての予測モデリングを行う。
土戸:ttsuchi
kansai-u.ac.jp
土戸:http://tsu-lab-main.blogspot.com/
食品化学(福永健治)、栄養化学(吉田宗弘)
研究分野としての食品・栄養化学は微生物やDNAに代表される「バイオ」とは一線を画している。論文指導では、食と健康に関連したテーマを選択させており、特に必須微量ミネラルのセレンや亜鉛等の食品中含有量や存在形態、脂質の機能解析と酸化の防止、水産廃棄物の有効利用に焦点をあて、ミネラルと脂質の機能解析と栄養有効性について学ばせている。講義・ゼミナールにおいても、食と健康の関連を採り上げており、周辺科学である疫学、統計学、動物栄養試験法、食文化等についても解説している。
吉田:hanmyou4
kansai-u.ac.jp 福永:fukunagk
kansai-u.ac.jp



