一覧に戻る

現実社会をロジックで読み解く ゼミpress

コンパクトシティを実現する
富山の次世代型路面電車を視察。

宇都宮ゼミ

4年次生西川 彩恵子

熱心かつ親身に教えてくれる先生のもとで学びたい。

もともと旅行が好きで各地を巡っていたのですが、その中でも長崎の路面電車のような交通形態は身近になかったので、とても印象に残っていました。このゼミを選んだのは、そうした「公共交通とまちづくり」について学びながら、自分の地元の交通についても理解を深められるかもしれないと感じたからです。また、以前から宇都宮先生の授業を受けていて、とても熱心に親身に教えてくださることはわかっていたので、安心して学べそうだというのもありました。

次世代型路面電車が変える人々の流れと暮らし。

次世代型路面電車の正面写真
富山ライトレールの次世代型路面電車

ゼミでは、「LRT※(次世代型路面電車)とまちづくり」をテーマにグループ研究を行いました。LRTというのは、ヨーロッパの都市で導入されている次世代型の路面電車システムです。日本で昔から見られる路面電車と異なる点として、駅数が多く営業運転時間が長くなっていること、低床式車両で乗車時の段差が少なくなっているバリアフリーデザインであること、それに街のランドマークとなることを想定した高いデザイン性などが挙げられます。こうしたLRTをいち早く導入したのが富山です。2006年、赤字で廃止寸前だったJR富山港線を富山市が路面電車化して「富山ライトレール」を開業しました。LRTが導入されることで、それまで郊外まで間延びして行き届かなくなっていた公共サービスを中心市街地に集中させることができ、コンパクトシティにつながります。私たちは実際に富山市内を視察し、富山ライトレールの運営会社と富山市役所の方々にヒアリングを行いました。LRTが導入されたことで、外出機会が増えて健康的な生活を送る高齢者の方が増えたというお話や、LRTができたことで日本中から移住してくる人もいるというお話にはとても驚きました。 ※Light Rail Transit

ドイツ・フライブルクに日本が見習うべき点を分析。

富山の運営会社を見学している様子
実際に富山の運営会社を訪問・ヒアリング

学内のゼミ大会に向けて、いざこれらの研究活動をプレゼン資料にまとめようと思うと大変でしたね。情報量がとても多くて、限られた発表時間でどう編集して伝えるかというのはとても悩みました。ただ、ゼミでは以前から教科書を要約してプレゼンする機会が多く、物事を理解して自分なりにわかりやすく説明する基礎は身についていたのだと思います。グループみんなで話し合いながら最も伝えるべき結論を設定し、聴く人に興味を持ってもらえるように、イメージをつかみやすいように取り組んでいきました。 現在は、世界でも最先端と言われるドイツ・フライブルクのLRTとコンパクトシティについて卒論を執筆しています。公共交通カバー率という指標では、98%にも達するそうです。日本では富山市でもまだ38%。卒論制作を通して、私たちが見習うべき交通政策を分析していければと考えています。

なぜ経済学部に?

4年次生佐々木 藍子

高校生の頃は、経済のニュースは難しくてほとんど理解できませんでした。でも経済学を学んでいくことで、これまで何気なく見ていたニュースの背景などがわかってくるようになってきました。たとえばアメリカと日本の貿易摩擦も、どういうポイントで揉めているのかがわかるようになったし、そうした国際情勢が日本に及ぼす影響なども理解できるようになります。日本や世界の経済の流れを読み取れるようになると、ニュースが面白くなりますよ。このゼミの「公共交通とまちづくり」というテーマでも、自分の地元や周辺地域でさまざまな取り組みがあることに気づくことができると思います。

※学年を含め、掲載内容はインタビュー当時のものです。

一覧に戻る

page
top