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2017年度人権教育講演会を開催しました

12月18日(月)、今年も中等部・高等部生徒対象の人権教育講演会を開催しました。
今年度のテーマは「難民問題と人道支援について」。
講師として城星学園中学校・高等学校教諭で日本ビルマ救援センター代表の中尾恵子先生をお招きし、ミャンマー難民へ支援活動についてお話をうかがいました。
長きにわたる軍政下にあったミャンマーで民主化運動に参加した人々が弾圧と迫害を受け、生命の危険にさらされてきました。迫害をのがれるためタイ国境を越えてきた難民が今も多くいてその人たちの生活が困窮しています。これに支援の手を差しのべてきたNGO・日本ビルマ救援センターの活動の中で、難民の子どもたちへの教育支援、日本に難民認定申請しているミャンマーの人への支援など中尾先生の活動体験を語っていただきました。
さらには、最近報道されているミャンマー・ラカイン州の少数民族ロヒンギャの人々が政府軍による迫害により多くの犠牲者が出ていること、難民となって大量にバングラデシュに避難している人々の現状についてもお話いただきました。

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講演の後、中尾先生に同行して来校された空野真雲さん、S2Cの鍜治潤羽さんと渡邉太陽さんに壇上に上がってもらい、トークタイムを持ちました。
空野さんは中尾先生らの支援で、日本に難民申請して認定を勝ち取り、現在は日本に帰化されている方です。
鍜冶さんと渡邉君は、来年3月の全国SGH課題研究発表会に出場予定で、「難民を受け入れることによって、地域の活性化につながることができないか?」という内容で発表するということを鍜冶さんが自己紹介を兼ねて話しました。
その上で、本日の講演の内容を踏まえて、二人が質問し、中尾先生や空野さんがご自身の体験から答えをいただきました。

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生徒会のS2A瀧川千晴さんがお礼のことばを述べ、S2A鳥飼美雨さんが中尾先生に花束を贈呈しました。

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講演会後、鍜冶さん・渡邉さんは校長室に中尾先生・空野さんを訪ね、質問の続きをしました。
空野さんが現在は日本ビルマ救援センターで難民の支援活動に当たっていること、中尾先生からは大阪市内の中崎町が国際協力団体の取り組みとコラボ企画で町おこしを行っていること、ワンワールドという国際協力イベントのことなどをお伺いし、発表に向けた貴重な情報をいただきました。

難民の問題について、まずは難民が発生した歴史的背景を知り、彼らが人権侵害を受けていて自力では解決できないことを「知ること」「理解すること」が大切です。世界各地で今もなお解決に時間がかかる困難な課題です。支援としてお金や物資を一時的に送っても解決には至りません。継続的かつ自立を支援する形でないと問題の解消には至らないのです。その一端を中等部・高等部の生徒皆さんが知る機会となったと思います。


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