KANDAI RIKEI PEOPLE

わたしの進む道。

Volume09 Interview with Sawa Kajitani

何にでも興味をもち、進路に悩んだ高校時代。
そんな私にこそ見えるものがあると気づいた。
さまざまな視点から災害リスクの研究を深めたい。

近年、理工系分野がまた注目を集めています。
そんな理工系で学ぶ学生たちは、何を見つめ、どんな未来を思い描いているのか。
関西大学理工系学部・文理融合学部で学ぶ学生たちの、内に秘めたストーリーを語ります。

PERSON

#09

梶谷 裟和社会安全研究科 防災・減災専攻
博士課程前期課程1年次生

多分野に興味がある私にぴったりの、
幅広い視野が求められる研究をしています。

文学や心理学、数学などさまざまな学問に興味をもっていたため進路に悩んだという梶谷さん。文理融合の関西大学社会安全学部に進学し、現在は大学院に進んで防災・減災分野の研究に取り組んでいます。さまざまな専門分野に少しずつ触れ、多角的な視点で「安全」について理解を深めている彼女。忙しい日々を楽しみながら、研究の完成をめざします。

Sawa Kajitani

ADMISSION

勉強が苦手だった私が、今では
大学院で専門的な学びを深めています。

小さい頃は勉強が苦手でしたが、高校で数学が得意になりました。きっかけは高校1年のときの先生に分かりやすく教えていただいたことです。理系に進み、数学科への進学を考えたものの、心理学などへの興味も捨てきれず進路を再検討することに。そこで担任の先生に勧められたのが社会安全学部でした。「ひとつの物事をさまざまな角度から見る学部」だと聞きましたが、入学してから、まさにその通りだと感じました。
学部の1・2年次では、心理学、経済学、経営学などの文系科目も選択。一見すると関わりのなさそうな各分野は、実は「安全」を考えるうえでどれも必要になります。それまで自分が知らなかった分野も学び、多方向からのアプローチができるようになりました。3年次からは、研究室に所属して専門性を深めています。私が所属するのは地盤災害研究室。GNS※という指標を用いて自然災害リスクを数値化し、視覚的に理解できるようまとめて市町村の防災・減災に役立てようとしています。大学院でも同じテーマで、より完成度を高めるために学部で学んだ研究内容を整理し、次につなげる準備をしています。

※GNS(Gross National Safety for natural disasters):自然災害に対するリスク指標

All men by nature desire knowledge.

CAMPUS LIFE

市町村の防災・減災に役立つ指標を研究。
生活リズムを作り、忙しい日々も充実。

私が研究するGNSは、「R(自然災害リスク)=H(災害の起こりやすさ)×E(災害にさらされる人口割合)×V(災害に対する弱さ)」という数式で算出します。さらに、H・E・Vという3つの要素を「H×E:曝露量ばくろりょう」、「V:脆弱性」の2つに区分。曝露量は人口分布や地形・地質から定め、脆弱性はハード・ソフトの多様な項目から評価します。たとえ災害が起こりやすい地域でも対策を講じれば、GNSの数値は下がります。市町村がGNSを活用することで、地域ごとに重点を置くべき対策箇所を把握して防災・減災がいっそう進むことを期待しています。
大学院に進んでからは授業のレベルが上がり、さらに学会での発表の機会があるため、忙しく心の余裕がなくなるときもあります。そこで、毎朝リラックスする時間としてコーヒーをいれるよう習慣づけました。私は無類のコーヒー好きで、豆を挽いてハンドドリップするのがこだわりです。また、中学・高校では吹奏楽部だったこともあり、社会人吹奏楽団に所属してパーカッションを担当しています。現在はアルバイトと研究活動を両立しながら趣味の時間も作り、忙しくも充実した日々を過ごしています。

Living is not breathing but doing.
FUTURE

Prospects for the Future

地域の防災に私の知識を活かしたい。
多角的な視点をもって活躍していきます。

GNSは比較的新しい概念なので、市町村に認知していただき、実際に使用してもらうのが今後の目標です。そのために、指標の算出方法を精査して、データの見せ方もよりわかりやすく改善していきます。大学院修了後は、建設コンサルタントなど「安全」が特に重要となる分野の仕事に就きたいと考えています。今の研究内容は仕事には直接関係しないかもしれませんが、「安全」について多方面から考えてきた経験はどんな仕事にも役立つと思います。学部や大学院の先生方は一人ひとりの専門が違っていて、研究の過程でさまざまな専門の先生にアドバイスをいただいてきました。そうして身につけた幅広い知識を活用して、未知の分野にも飛び込んで活躍していきたいです。
高校生のみなさんには、少しでも「やりたい!」と思うことに出会ったら、やると決断して信じた道を進んでほしいです。夢を実現できるかできないかで悩むよりも、まずは進んでしまってから、実現できるように努力してみましょう。頑張っていればきっと、助けてくれる人にも出会えるはず。臆せず前に進む勇気が大切です。

※学年・所属は撮影当時のものです。

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