地域連携事例集vol8_2025
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DATA連携先からの一言展示会場となった尼崎市立歴史博物館企画展のリーフレット展示されたダンス・パレスの建築模型#都市#歴史#博物館戦前の小田・尼崎地区で刊行されていたダンス専門雑誌『ダンスファン』と「ダンス時代」目 的戦前期の小田・尼崎地区には阪神間モダニズム文化を代表する4つのダンスホールがあった。忘れられつつあるその存在を再評価するために企画展を開催した。活動内容同館の企画展示室では、およそ3か月にわたって企画展「ダンスホールのまち尼崎」を開催し、多くの市民、市外の方々に観覧していただくことができた。関連するイベントとして、ワンポイント講座やギャラリートークを行い、こちらにも多くの参加者があった。企画展の図録に代わるものとして、同館が発行する『地域史研究』122号に本企画展と同名の「ダンスホールのまち尼崎」という特集を組んだ。また、往時の音楽も再現することになり、本学JAZZ研究会出身者らによる新パレスバンドが「パレス小唄」の演奏、録音を行った。この曲は展示会場でも流され、雰囲気づくりに一役を買った。活動の成果企画展の開催、関連する講演会・ギャラリートーク・ワンポイント講座の開催。研究論文の発表(特集「ダンスホールのまち尼崎」『地域史研究』122号)。尼崎市立歴史博物館での関連資料の収集、保管。永井良和教授に全面協力いただいた「ダンスホールのまち尼崎」展は、来館者数約1万1千人、研究紀要・グッズは完売との好成績を収め、マスコミにも多数報道され、知られざる本市の歴史の一面を広く周知できました。(尼崎市立歴史博物館 桃谷和則氏)連携にいたる経緯2010年秋に開催された「尼崎モダニズム展」で、永井が記念講演を行った。その後も尼崎市立歴史博物館のスタッフと情報交換をつづけるなかで本企画展の開催が計画され、当時のダンスホールの関係者に連絡をとりながら展示資料を収集し、実現にいたった。今後の課題・目標・展開の可能性関西の各自治体の博物館など、関連する資料収集拠点と連携していきたい。主な連携先・メンバー尼崎市立歴史博物館活動地域兵庫県尼崎市活動期間2023年1月7日~3月26日活動資金なしラジオ番組や新聞報道などをとおして多くの市民に小田・尼崎地区のモダニズム文化について知っていただき、一方で講座や講演の参加者から新たな情報を得ることもできた。それらを含めたかたちで、2025年春には本学博物館で企画展「ジャズとダンスのニッポン」を開催する予定である。詳細は「関大先生チャンネル」で情報発信中→社会学部 教授 永井 良和 Nagai Yoshikazu専門は都市社会学・大衆文化史。日本のダンスホールの歴史と、ポピュラー音楽の普及について、長く研究している。都市デザイン23尼崎市立歴史博物館における企画展「ダンスホールのまち尼崎」の開催

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