地域連携事例集vol8_2025
21/48

DATA連携先からの一言「地域再生(大野)」 集合写真地域のこどもが多く参加した燻製WSフィールドにて教員と学生が議論する様子廃材釘を鍛錬してナイフを         制作している様子#学生と地域の協働#ボトムアップ型のまちづくり#集住環境のデザイン目 的本学の学生が福井県大野市のまちづくりに関わり続けられる環境を創出することを目指して、城下町エリアを対象フィールドとする単位認定講義を新たに開講した。活動内容「地域再生(大野)」は、2泊3日の滞在型集中講義と地域再生ワークショップに2回参加することで単位取得ができるプログラムであり、初年度となる2024年度は、教員1名、非常勤講師1名、ティーチング・アシスタント1名、横町編集部と日吉町1区民が支援する体制で実施し、本学2~3年次生の8名が履修した。活動の成果講義の実施に向けて、横町スタジオの滞在・学習環境が整備された。学生が講義を通して、地域のまちづくりに主体的に提案することができた。「地域再生(大野)」の継続を契機として、ボトムアップ型のまちづくりが推進された。大野市は、城下町としての趣を強く残すとともに、地理条件からもたらされる豊富な地下水を有する資源豊かなまちである。この特徴を活かして銭湯を起点としたコミュニティづくりの提案や、近接する空き地での県産材を利用した休憩・サウナ小屋の設計提案、江戸時代から続くおがくずで湯を沸かす方法の調査・分析を実施する「銭湯からの地域再生」を実施した。専門は土地利用・交通モデル開発、公共事業評価、地域再生等。産官学民連携による新しい政策技術の開発・実施を手掛け、地域再生や社会システムの構築を目指す。連携にいたる経緯2017年、本学建築環境デザイン研究室は、大野市にて地域拠点を開設するため空き家調査を実施。同年、空き家を借り上げて地域拠点「横町スタジオ」と命名し、開設のためリノベーションを実施。1年間の現地での活動に基づいて、2018年には同市と本学は連携協定を締結した。今後の課題・目標・展開の可能性「地域再生(大野)」の継続に向けた財源確保。地方の交通・物流に関わる事業者等との連携。主な連携先・メンバー大野市/横町編集部/日吉町1区自治会/一般社団法人カンデ活動地域福井県大野市城下町周辺活動期間2017年度~継続中(本講義は2024年度より実施)活動資金大野市受託研究/「地域再生(大野)」運営費地域再生ワークショップでは、銭湯に関連して、お風呂タオル制作、廃材を活用した燻製、ナイフづくりを企画。各ワークショップでは地域住民が参加できる形とし、大学生らがリーダシップをとって参加者を指南した。これからの地域社会を支える人材を育成するために、本講義では学生が主体的にまちづくりに関わる経験をすることを目標としている。2024年度に初めて実施された「地域再生(大野)」では、8名の学生に大野市で活動いただきました。大学がない大野市においては、学生が授業を通じてまちづくりに関わることは意義深く、今後の更なる発展に期待しています。先端科学技術推進機構 客員研究員 三浦 紋人 Miura Mondo関西大学建築学科卒、同大学院修了。大野市横町スタジオを拠点に、横町編集部としてまちづくりを実践している。一般社団法人カンデ所属。(大野市政策推進課 廣瀬氏)環境都市工学部 教授 北詰 恵一 Kitazume Keiichi教育19関わり続ける定住のカタチによる結の故郷づくり/単位認定講義「地域再生(大野)」の開講

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る