藤沢  章次郎

(1876〜1948 )

教授 漢学者

明治9年(1876)3月7日大阪に生れる。
字は士明、号は黄坡と称した。幼少の頃より父南岳に漢籍を学ぶ。その後、東京に遊学、明治29年、東京高等師範学校を卒業後帰阪して、 岸和田中学で国漢を講じた。明治44年6月、同中学を辞し、南区竹屋町にあった私立高等小学校跡を借りて、祖父東(とうがい)以来の伝統ある泊園書院を再興し、漢学の普及に努めた。
 関西大学には、大正11年、予科講師に就任。昭和4年、教授となり、昭和13年、定年退職した後も引き続いて非常勤講師として教鞭を執った。昭和23年、名誉教授(初代)の称号を受けた。昭和23年(1948)12月13日没した。72歳。昭和26年、義弟石浜純太郎教授の斡旋により、約2万冊の漢籍を本学に寄贈した。これが本学図書館に所蔵する泊園文庫である。