太田 雞一

(1903〜1980)

教授 金属工学

明治36年(1903)1月3日愛知県に生れる。大正13年、大阪高等工業学校(大阪大学の前身) 舶用機関科を卒業。同年京都帝国大学の助手となり、5年間の学究生活を送り、昭和4年、日本製鋼所に入社。始めから技術研究所に配属され、15年間研究に従事。
 昭和15年、「鋼材の熱処理及び時効現象の研究」により、日本鉄鋼協会から第10回服部賞を受賞した。昭和20年、研究所が閉鎖したため同社を退職。
 昭和23年、日本粉末合金に入社、工場長兼技師長として務めたが、 昭和25年、吉木一朗(当時関西工業専門学校長)の招きにより関西大学短期大学部の教授に就任。以降、彼は本学工学部の創設のために田中晋輔教授、香坂要三郎教授らと共に活躍し、昭和33年、念願の工学部の発足をみた。
 昭和39年在外調査研究員として世界各国を歴訪。昭和42年、 工学部長に就任。昭和48年、定年退職。同年名誉教授の称号を受ける。退職後は、彼が生涯をかけたシリコロイの研究に没頭した。昭和55年(1980)12月19日没した。77歳