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合格者へのメッセージ vol.8(中島洋樹准教授)を更新しました


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法曹になるために刑事訴訟法を学ぶ皆さんへ

まず、関西大学法科大学院入学試験合格おめでとうございます。これから本学の充実した
法曹養成教育を受けて、数年後には優秀な法曹として巣立っていくことを願うとともに、
そうなるべく万全のサポート体制で教育に取り組もうと思います。

私が担当する科目のひとつである「刑事訴訟法演習」について紹介したいと思います。「刑事
訴訟法演習」は、先立って開講される「刑事訴訟法」の講義で習得した刑事訴訟法に関する
基本的な知識や基礎理論を、司法試験と同形式の事例問題の検討を通じて理解を発展・深
化させる演習形式の授業です。理論上そして実務上重要な問題点を含んだ事例問題に取り
組み、学生に意見を表明してもらい、互いに議論することにより、①具体的事例を分析して法
的問題を抽出する能力、②法的問題を論理的に処理する考察力、③導き出された論理に基
づき具体的な事実関係に応じて結論を導く能力、そして、以上の①から③を通して論理的で
説得的な意見を口頭および文章で表現する能力を習得することを目的とします。少人数のク
ラスに分かれ、これまでの授業で習得した知識や十分な予習に基づいてクラス全員が積極的
に授業に参加することにより、刑事訴訟法に関する知識が整理され、また、新たな問題点を発
見することによりさらに理解を深めることができます。

最後に、「刑事訴訟法」という科目は、学生にとって「とっつきにくい」というイメージがあり、他
の基本科目と比べて「十分に手が回っていない」という人が多いです。確かに、「刑事訴訟法」
は、初学者にとって覚えるべきことや理解すべきことが多く、広く浅く一通り勉強することがや
や困難な面があります。しかし、最初の壁をクリアすれば、司法試験クラスの事例まで一気に
見渡せるようになり、あとは勉強するほど問題の本質を捉える実力が身についていきます。こ
のとき皆さんは、これまで学んできたことの全てについて、犯罪に対応するために大きな権限
を与えられた刑事手続における国家権力の運用と、それゆえに求められる人権保障と公正性
の観点からの厳格な制約と規律の要請との調和を極限のレベルまで詰めていく緊張を感じる
ことができます。この緊張感は、法曹になってからも、さらに強く、重くなっていくことでしょう。
そのとき、法曹として活躍する皆さんと、もう一度、刑事訴訟法について議論を交わすことがで
きれば、法科大学院教員としてこれ以上ない喜びです。

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