「文化を大切にするということ」  < わが心のニュージーランド体験記 >


2008/11/12

 ニュージーランドに行くまで、自分は日本人なので周りと違うと感じるかもしれないと思っていました。日本では外国の方が珍しくて、じろじろと見つめがちだからです。けれどニュージーランドではそんなことは全く無く、自分が外国人であることを意識せずに生活に入り込むことができました。言葉がなかなか通じなくて困らせてしまうこともありましたが、そんな時も根気強く何度も繰り返し教えてくださったり、理解するまで何度も聞いたりしてくださいました。そのおかげで臆することなく英語でしゃべることができました。
 ニュージーランドの方にとって、私たちはたまたま日本に住んでいて、文化が違うだけの人だったのではないでしょうか。もともといろんな方が移住してきている国なので、人種差別の感覚が無いようです。日本にはまだまだ足りないそんなところが羨ましかったりしました。
 そんなニュージーランドで私が一番感心したことは、先住民マオリの文化をみんなが大切にしていることです。
 私たちがマオリの文化を学びに『マライ』へいったとき、数人の生徒たちがついてきてくれました。彼女たちは私たちにマオリの文化を教えてくれたり、歌を聞かせてくれたり、『ポイ』という伝統的なダンスを見せてくれたりしました。そのときの彼女たちがとても楽しそうで印象的でした。
 マオリの人々は自分たちの文化に誇りを持って堂々としていました。自分たちの言葉をもっていて、みんなに大切にされるすばらしい文化をもっており、それを大切に守っていこうとしているマオリの人々を見て私は「素敵だな」と思いました。
 日本にいたときはとくには感じませんでしたが、私たちはまだまだ『人種』という枠にとらわれた感覚を持っている気がします。早く日本も、どこの国の人も自分が日本人であるように感じながら生活していける、そんな国になればいいなと思います。
 (1E H.T.)


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