関西大学大学院インフォメーション2024
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公共領域における情報公共領域におけるデータベース公共的な問題を解決するためには、正確に現状を把握し、適切な方法によって原因を解明することが緊要である。ところが、この営みの礎となるデータが、十分に整備されていないケースは少なくない。そこで、本研究課題では、こうした散在したり、汎用性が低かったりするデータを収集・加工し、データベースに格納する方法を検討し、実装することをめざすことを第一の目的とする。第二の目的は、それらデータを活用しながら、統計分析・シミュレーション・数理分析・質的交差など多様な分析メソッドにより、実態を解明していくことである。これらの目的に沿いながら、社会的諸課題について考えを深めていく。ヒューマンコンピューティング人間共生社会におけるインタラクションの学際的分析と構築本研究課題では、人間とコンピュータ(あるいはコンピューティングシステム)とのインタラクションについて、認知心理学実験や哲学的・歴史的検討を通じて基礎研究を行うとともに、実践的なシステム構築を通じて人間とシステム、あるいは人間同士のインタラクションやコミュニケーションのあり方について、メディア科学の立場から理論的研究を行う。これらの研究を通して、社会におけるコンピューティングシステムのありようについて、技術の標準化や倫理観の確立といった文化的側面から検討し、実装につなげるための基礎理論の構築をめざす。インタラクションデザインの理論と実践本課題研究では、人間とコンピュータとのインタラクション、およびコンピュータを介した人間同士のインタラクションを対象として、知識情報処理の観点からその円滑化と高度化に取り組む。この目標を達成するために、ソフトウェア技術、実世界指向技術、人間中心設計方法論を基盤とする理論構築とその応用・実践を進めていく。個々の学生は、人間の情報処理特性のモデル化、システムやユーザ経験のデザインと評価、いずれかを主なテーマとしつつプロジェクト全体への貢献が求められる。出願に際しては、学生募集要項の担当者一覧を必ず確認してください。なお、担当者については変更することがあります。担当者に変更が生じた場合は、 関西大学大学院入試情報サイトでお知らせしますので、出願前にご確認ください。研谷 紀夫❶文化資源情報学 ❷ntogiya@kansai-u.ac.jp❶コミュニケーションメディア科学❷yone@kansai-u.ac.jp米澤 朋子植原  亮❶哲学・科学倫理学 ❷uehara@kansai-u.ac.jp瀬島 吉裕❶感性ロボティクス ❷sejima@kansai-u.ac.jp佐々木恭志郎❶認知心理学 ❷k-ssk@kansai-u.ac.jpデジタルメディア技術とアートによる情報表現本研究課題は、情報コンテンツにおけるよりよい情報表現の方法を明らかにすることを目的としている。情報の可視化、可聴化、映像やメディアアート作品の制作などデジタルメディア技術とアートによる情報コンテンツの構築および評価を通して、受け手の直感・イメージ・感性などの主観的な情報処理メカニズムの把握と活用方法を明らかにし、それに基づく最適な情報表現について模索する。関連するトピックには、視聴覚情報処理、音楽・映像理論、インスタレーション、ヒューマンコンピュータインタラクション、プロジェクションマッピング、バーチャルリアリティなどが含まれる。泉  克幸❶知的財産法特論 ❷izumi@kansai-u.ac.jp伊藤 俊秀❶応用地質学 ❷toshi@kansai-u.ac.jp地主 敏樹❶金融政策 ❷jinushi@kansai-u.ac.jp名取 良太❶現代政治分析 ❷t000033@kansai-u.ac.jp大堀 秀一❶環境経済学 ❷ohori@kansai-u.ac.jp太田 勝憲❶ミクロ経済学、ゲーム理論 ❷ohta@kansai-u.ac.jp中元 康裕❶マクロ経済学 ❷nakamoto@kansai-u.ac.jp池田  峻❶行政学 ❷s_ikeda@kansai-u.ac.jp宋  財泫❶政治学方法論 ❷song@kansai-u.ac.jp福島 力洋❶憲法、情報法 ❷fukusima@kansai-u.ac.jp堀  雅洋❶ユーザ中心デザイン ❷horim@kansai-u.ac.jp松下 光範林  貴宏山西 良典❶文化芸術計算機科学 ❷ryama@kansai-u.ac.jp林  武文❶ヒューマンインタフェース ❷haya@kansai-u.ac.jp井浦  崇❶メディア・アート ❷iura@kansai-u.ac.jp長谷 海平❶映像メディア学 ❷hase@kansai-u.ac.jp❶インタラクティブシステムデザイン❷m_mat@kansai-u.ac.jp❶マルチメディアコンピューティング❷t.haya@kansai-u.ac.jp❶専門領域 ❷E-mail❶専門領域 ❷E-mail36知識情報学専攻 知識情報学は、知識情報の先端的理論と技術について学び、情報処理システムの創造的かつ高度な利用を可能とする、新しい情報環境と社会システムの構築に寄与することを課題とする。 本専攻では、特に、「人間の知」、「機械の知」、「社会の知」という視点を重視し、「情報の生成」という観点からアプローチしているのが特徴である。課題研究分野は、①ヒューマンコンピューティング②インテリジェントコンピューティング③コンピューティングアルゴリズム④分散コンピューティングの4分野を設定している。すなわち、人間の情報処理という自然知能の生成機構に学び、人間との親和性に優れた機械知能の生成アルゴリズムを構築し、社会環境における知的な分散協調作業を支援する情報処理環境の生成への展開をめざす。本専攻の学生には、課題研究間で相互に活発な交流を行わせ、先端的な技術のうえに幅広い視点をもった「技術系情報スペシャリスト」の養成を行う。 修了後の進路は、民間企業や官公庁における①業務に最適なネットワークを含めた情報処理システムの構築、改善の立案と実現、工程管理および情報処理システム全体の運用管理②オペレーティング・システムを始めとするシステム・プログラム、知識情報処理やコンピュータ・グラフィックスの活用を含むさまざまな応用プログラムなどソフトウェアの開発および種々のデータベースを中心とする情報システムの設計と構築③基本ソフトウェア、応用ソフトウェア、データベース、知識情報処理など情報処理システムのさまざまな分野における研究・開発④ネットワークを含む情報処理システムの構築・運用や適切な利用に関するコンサルティングあるいは教育などを取り扱う部門で活躍している。❖2024年度 課題研究科目および担任者

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