BERC寄附講座「企業の社会的責任と消費者教育」 第2回株式会社ダイセル

講義報告書

2020101

2020年10月1日5限(16:20~17:50)、社会安全学部「BERC寄附講座(担当:高野一彦教授)」において、株式会社ダイセル 企業倫理室室長 梅園健治氏がご来校され「ダイセルのモノづくりとサステナビリティ経営について」をテーマにご講演をいただきました。
 同社の事業内容は、メディカルヘルスケア事業及びスマート事業、セイフティ事業、マテリアル事業、エンジニアリングプラスチック事業、防衛関連等のその他の事業により社会を支えています。また、貴社は新中期戦略「Accelerate 2025」において、ユーザー目線でシーズを掘り起こし、事業化力を磨く攻めの知的財産活動を掲げています。
講義議題は以下の内容でした。

① コーポレーションアウトライン
② 当社製品を通じて社会や安全との関わりについて考える
③ 当社の企業倫理への取り組み

本講義では「ダイセルのモノづくりとサステナビリティ経営」を学ぶことが出来ました。
同社は、グループ企業77社存在する中で、グローバル体制と国内事業の独立性を保つことで創立100周年を迎えました。このことは、セルロイドから始まった事業を時代に合わせ継続的に変化させた結果であるように感じました。また、社会から強く非難を受けるような不祥事を発生させていないことで、顧客への事業透明化と信頼性を得ています。

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現在では、川下化としてのプラスチック事業から加工商品事業化を成功させ、本生産革新活動を対象とした生産革新研究会を発足させました。研究会では自動車事故軽減のためのエアバックの開発に力を入れ、減災からの安全と生活の豊かさの向上に貢献されました。「製造業界で安全は全てにおいて優先されるものである。」として、工場での安全理念を改正し、安全道場から成る安全風土を築き上げました。
同社の企業倫理は、独占禁止法の違反の疑いをかけられたことに起因し、企業倫理室の設置やコンプライアンスの徹底に取り組まれました。企業の基本理念である「価値共創によって人々を幸せにする会社」を基に全社員が責任感を持ち、社会から求められ続ける企業を目指しています。貴社の取り組みでは、多様な人材が存在感と達成感を味わえる「人間中心の経営」を強く願い、価値ある人生を共に歩むために存在していると理解しました。

「株式会社ダイセル様のBERCの寄附講座」の感想

2020年10月1日
関西大学 社会安全学部
高野ゼミ3年 石田 亜彩美

株式会社ダイセル様の講義を聞き、時代の変化と共に技術進化を継続的に行うことで企業としての価値を高めている点に大変関心を抱きました。また、「安全、品質、コンプライアンス」を最高重要基盤とし、徹底した社員教育と内部通報ラインを設け、責任ある企業を成し遂げていることを学びました。サステナビリティマネジメントでの環境面では、地球環境に配慮した技術革新と軽量化を行っている点に大変考えさせられました。自身でも、一顧客として品質向上に関して理解を深めていきたいと思います。
本日は遠路お越しいただき、有難うございました。

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