BERC 寄附講座「企業の社会的責任と消費者教育」第12回  株式会社東京放送ホールディングス

講義報告
2015年1月8日
関西大学社会安全学部3年
田口 真衣


 2015年1月8日(木)5時限、社会安全学部「BERC寄附講座(担当:高野一彦教授)」において、株式会社東京放送ホールディングス コンプライアンス室の神田室長、田辺部次長が来学され、「災害時における報道機関の使命」をテーマにご講演を頂きました。
 同社は、災害時であっても「正確な情報を迅速に社会に伝える」ことに重点を置き、取材と報道に取組んでおられます。神田氏は、取材者の安全を確保しながら取材を続けるという、リスクとベネフィットの均衡を図ることが災害時の報道機関におけるリスク管理の最大の課題である旨を熱く語って下さいました。ご講義は以下のような内容で構成されました。

1. 取材の安全管理と報道の使命
2. 限られた情報とテレビの影響力
3. 原子力事故報道の今後
4. まとめ

 本日の講義では、実際に放送された東日本大震災に関するいくつかの動画を拝見し、震災時の様子を学ぶことができました。特に、福島県南相馬市で被災された荒木清一氏と飼い犬のスー太郎の動画には感銘を受けました。津波で家を失うということの悲しさは言葉にできないということ、また、震災時であっても犬や猫もひとつの命と考えることの大切さを知りました。心に直接訴えかけてくる映像は、映像として残すことの重要性や、その取材をする記者の方の使命感のようなものを感じ取ることができました。テレビ放送局であるからこその講義内容は、非常に魅力的で私たち生徒側も真剣に講義を聞くことができました。

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神田氏は、声を震わせながら当時の取材の状況を熱く語って下さいました。


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社会安全学部の学生として、震災に関するご講演は非常に関心のある内容でした。


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予想外の事態に報道機関はどのように対応するべきか、分かりやすくご講義して頂きました。

「TBS様のBERC寄付講座の感想」

2015年1月9日
関西大学社会安全学部
高野ゼミ3年 加藤 夏葵


 今回TBS様の講義を受けて、改めて東日本大震災の被害の深刻さや、被災者の方の心情を考える機会となりました。映像を拝見する中で特に印象に残ったのは、地震発生時に停電した福島県のテレビ局内の様子を映したものです。ご自身が危険な状況にありながら、その状況を懸命に言葉として伝えようとするアナウンサーの方の姿や、局内を走り回って報道の指示を出す局員の方の姿が印象的でした。マスメディアの社会的使命は、現状を映像として残すとともに、それを事実として即時に伝えること、そしてまたそれを後世に伝えることなのだと強く感じることができました。映像を交えながらの熱い講演を拝聴でき、自分にとってとても貴重な経験になったと感じています。本日は本当にありがとうございました。

以 上

■過去リンク
・第11回 大阪ガス株式会社
・第10回 株式会社ベネッセホールディングス
・第9回 株式会社大塚製薬工場
・第8回 イオン株式会社
・第7回 ハウス食品グループ本社株式会社
・第6回 大和ハウス工業株式会社
・第5回 株式会社エイチ・アイ・エス
・第4回 株式会社ブリヂストン
・第3回 株式会社三菱東京UFJ銀行
・第2回 株式会社伊藤園
・第1回 株式会社アデランス