尼崎難病連講演交流会・要援護者災害支援シンポジウム

執筆担当: 濱崎采如(近藤ゼミ)

12月15日、 
尼崎難病連・講演交流会、
要援護者災害支援シンポジウムに
参加させていただきました。


このイベントには、尼崎市難病連の皆さん、
市の職員さんや「手をつなぐ育成会」の方など、
いろいろな人たちが出席されていました。

第一部では、近藤先生から
「北風と太陽」を例にとり、
単に「北風(おどし)」の防災を
「太陽(あたたかみ)」の防災にシフトするのではなく
みんなが太陽のような存在になれるような防災のありかたが
求められていること(弁証法的に解決すること)を
講義していただきました。

今まさに太陽になっている人たちの実例を紹介されていて、
まさに「みんなのぼうさい!」というタイトルのとおりの
印象を深くしました。

講義の中では、避難困難者・避難放棄者という課題に対して、
「余裕避難」することの大切さにもふれられていました。

「余裕避難」は、
すでに前向きな取り組みをしている方が
身近にたくさんいることを示し、
身近な手本の真似をしていきましょうという
エールが送られました。

また、昨年の台風の際、尼崎の多くの住民が停電を経験したことをふまえ、
地域の停電情報を確認できるアプリなども紹介なさっていました。


アプリやネットは、存在を知っておけばよくて、
ご年配の人は、あとは若い人と連携して情報をシェアすればよいですよと
やさしく説かれていました。

また、これまでの難病連患者さんとの取り組みも振り返っており、
すでに「太陽」のような活動をしていらっしゃるかたが
たくさんいることに心打たれました。

今後、災害時に活躍して、
みんなを笑顔にしてくれる"太陽"のような人たちが
もっと増えるといいなと感じました!!

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【「みんなのぼうさい!」北風と太陽の弁証法的な超克】

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【みんなが防災に関して、太陽になる!】


そして、第二部では、
「知恵と工夫の共有スピーチ」と題して、学生の報告をふまえて、
会場にいる人たちを含めた意見交流会を実施しました。

今年度、私たちは
難病患者さんと障害者のかた
あわせて三人の方に、防災に関する聞き取り調査をおこないました。
その報告です。

ヒアリング結果から
それぞれの方のグッドな取り組みや備えのアイデアを発表しました。

実際にそのお三方も会場に出席されていたので、
発表するのは、とても緊張しました。

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【人工呼吸器を装着している平本さんのスピーチ】


報告後におこわれたフリートークでも
いろいろな方のお話を聞くことができました。

尼崎の福祉に関して
取り組み始めたばかりの私たちにとって、
尼崎にはいろいろな立場や境遇の人たちがいて、
それぞれの立場から防災という一つの問題に対して
一生懸命、真摯に考えていることが目に見えて
防災は共通した「みんなの問題」なのだということを
あらためて実感できました。

ヒアリングの調査結果について報告できたことも大きな成果ですが、
なにより、このような意見交流の場に立ち会えて
大変勉強になりました!

今後も、尼崎市の福祉に関して
私たちができることをどんどん見つけ出し、
一人一人の方に寄り添えるような防災の取り組みを
していきたいです。

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【登壇者で記念撮影しました】

濱崎采如