朝日放送震災アーカイブ 学生ワークショップ

執筆担当: 横江紀佳(近藤ゼミ)

11月16日にABC朝日放送さんでおこなわれた朝日放送震災アーカイブ、学生ワークショップに行ってきました。
私は第3・4セッションに参加させて頂きました。以下に感想を報告したいと思います。

まず第3セッションで観た映像は、普段授業でも観ているような、建物被害の中継や怪我をしている人の救助、遺体を運んでいる映像、また、遺族のかたを記者たちが囲んで取材しているシーンなどでした。

私は学校でそのような映像を観る機会が多いためその映像は観る意味があるものなのだと固定概念を抱いてしまっていたのですが、他の大学の学生の方から「心臓マッサージをしている映像や担架で運び込まれていく怪我人の映像をそもそもどうして撮るのか、どうしてテレビで流すのか、その意味がわからない。私たちはその映像から何を感じればいいの?」という意見が出ていました。

確かに、医療現場の人が観れば学びになる部分はたくさんあるのだろうけれど、私たち一視聴者には響きにくいものなのかもしれないとその意見を聴いて思いました。

撮る(記録する)ことに関して意義と価値は確かにあるけれど、SNSが浸透して、より慎重に報道の仕方に気を遣わなければいけない現代だからこそ、全ての映像を全ての人に届ける必要は無いのかもしれないと新たな気づきになりました。

第4セッションでは阪神・淡路大震災の「淡路」にフォーカスを当てた映像で、神戸の殺伐とした映像とは雰囲気がかなり異なっていることに驚きました。

淡路島は、当時「陸の孤島」状態であったため、島に駐在していた記者が記録したものばかりでした。

普段から島民の方々と密接に関わっているためか、取材映像はすごくフランクに会話をしていたり普通ならあり得ないだろうと思う病院の中まで記者が入れていたりしました。
島の人たちは発災時、島民同士で集まり、一人暮らしで家の中から出られなくなったおばあちゃんを助け出していました。
その映像からは凄く「共助」が感じられました。

ワークショップ終了時に、主催者である木戸さんが「この撮り溜めて眠っている映像はこの災害を経験していない皆さんのような若者のために公開したいと考えている映像です。
若い世代の皆さんにとって、はたしてこれらの映像に値打ちがあるのか、今回率直な意見が聴けてよかったです」と仰っていました。

先週のゼミの時間に来て頂いたNHK広島放送局の佐藤さんのお話でもあったように、「後世に語り継ぐためにはどうすれば良いのか」、テレビ局の方々は真剣に考えて悩んでいるのだということを、最近、身に染みて感じられる場面が多くわたし自身、凄く貴重な経験をさせて頂いていて、本当に恵まれているなと感じています。

また、映像の中で、海外の方がインタビューで「神戸大学の留学生が7人死んでしまった。きっと留学生が住んでいる家が古かったんだ」と涙ながらに答えているシーンがありました。
その映像から、私が活動しているSHKプロジェクトで今年のテーマに掲げている「インクルーシブ」の課題はきっとこのことなんだなとその一端を観たように感じました。

木戸さんは、学生の意見が凄く新鮮でとてもためになったと感謝して下さいましたが、同時に私のほうにもたくさん新たな気づきがありましたし、様々な価値観を持った同年代の方の意見を聴くことができて私自身、ますます学ぶ意欲が湧いたので、貴重な機会を頂けて本当に嬉しく思いました。

最後に、オフショットとして社員食堂で夕食を一緒に食べた勝木さんの写真を載せておきます(笑)

写真1


【おいしいけど...ボリュームたっぷりで苦しい...】


タイトルは、「昼食を食べすぎたにも関わらずカツ丼を選択し、残すまいと苦しみながら必死に食べている勝木結衣」です(笑)

彼女がギブアップしたぶんは私が美味しく頂きました。
ちなみに私はとんこつしょうゆラーメンを食べました。
美味しかったです!


横江紀佳