「足湯」ボランティア~セクション1~

執筆:劉ショウ・菅磨志保

6月18日は、高槻ミューズ・キャンパスに通う私たちにとって、忘れられない日になりました。午前7時58分、高槻市の直下でM6.1の地震が発生、高槻市内にも「災害ボランティアセンター」(以下、災害VC)が開設され、市の内外から駆け付けてくれたボランティアの姿を見るようになりました。


社会安全学部でも、地震直後から高槻駅前で充電ボランティアをしたり、ニーズ調査をするなど、地域に貢献することを模索していたところ、地震から1カ月を迎える7月15日、東北大学SCRUMと神戸大学学生震災救援隊というボランティア・サークルに所属する学生の皆さんが、高槻の被災者に「足湯」を届ける活動をしに来て下さいました。彼らは普段から東日本大震災や熊本地震の仮設住宅や復興住宅で「足湯」ボランティアとして活動しており、地元の大学生である私たちにも声をかけてくれたので、一緒に活動しながら「足湯」のノウハウを学ぶことになりました。

私たちがこの活動に参加するきっかけを作ってくれたのは、23年前、阪神・淡路大震災の後生まれた「被災地NGO恊働センター」という神戸の団体でした。足湯を始めたのもこの団体です。その代表・頼政さんが、高槻市の災害VCを運営する高槻市社会福祉協議会(以下、社協)と相談し、震源地近くにある「特別養護老人ホームひばり苑」での足湯が実現しました。

写真は震源地付近です。全壊している家は見られませんでしたが、多くの家は屋根にブルーシートがかかっています。家の中の片づけができないお年寄りが困っているという話も耳にしました。

(写真:高槻市三箇牧地区周辺)

この施設は、高齢者施設ですが、地域活動の拠点になっているようで、普段から色々な人が出入りしているようでした。そのせいか、地震後も地域の内・外から支援者が集まって来ているようで、足湯当日も、司法書士会が生活相談をしに来ていたり、名古屋に拠点を置くNPO「レスキューストックヤード」が「陶器市」(地震で食器が壊れている人たちに格安で食器を提供し、売上を募金にする活動)を開いたりもしていました。

(写真:老人ホーム内で、名古屋の団体による陶器市)

さらにこの日は、足湯以外にも、地域の子ども達に昼食を提供する「子ども食堂」が予定されており、私たちは「足湯」の前に、子どもたちの食事の準備や遊び相手もさせてもらいました。そして、いよいよ「足湯」です。
(写真:食事が終わった子どもたちとカードゲームで盛り上がる)