リスクマネジメント学会セッション(東京理科大学)

執筆者:平野 正隆(亀井ゼミ)

6月2-3日とリスクマネジメント学会のお手伝い(司会、発表者の自己紹介、学生からの意見、広報)といったことをやらせていただきました。学会は3日の午前から午後にかけてありました。2日の夜に東京につき、ゼミ生と一緒に浅草に行き、プチ観光をしました。雷門に行きそして、スカイツリーを見に行きました。東日本大震災が起こったのに、スカイツリーの破損がなぜなかった理由として、ひとつの対策がタワークレーンのマスト補強だった。

3日の学会(情報経営学会全国大会における日本リスクマネジメント学会セッション)ではいろんな分野のリスクマネジメントについて聞くことができました。学会を聞いて興味を持った分野は石井至さんが話していた「観光のリスクマネジメントにおけるリスクの意義」である。学会の発表で2011年に日本に訪れた外国人観光客は約622万人だった。2016年では、約2404万人に達し、たった5年で4倍に増加したことを知った。この五年間で観光客が増えたのもあり、2015年の新語・流行語大賞に「爆買い」が選ばれ、象徴的だった。観光分野で語られる「リスク」の意義は亀井教授から教わっていた純粋リスクと投機的リスクの両方で考えるのが主流であると聞いて、あらゆる分野のリスクはこの二つから考えることができることが分かった。日本における観光のリスクマネジメントでは、「リスク」を「純粋リスク」のみで捉える傾向があるのだ。純粋リスクリスクとは、自然災害や偶発的事故など、それが実現化した場合に、「損失のみを生む事故が発生する可能性」である。日本に住んでいる以上、地震大国なので純粋リスクはとても重要になってくるが、投機的リスクもかけてはならないと考えた。

投機的リスクとは、企業活動や経営活動の変動など、それによって、「損失が発生するか、損失の発生を防止した結果として、利益の発生へとつながる可能性」である。「リスクをとる」とか「リスクテーキング」という場合のリスクが投機的リスクである。観光の投機的リスクとして、観光客の宿泊場所の提供に関することだ。上記でも述べたように、五年間で外国人が日本に観光する人数は5倍になっており、ホテルに泊まる場所が足りないという状況になっている。この状況を乗り切るために、新しいホテルをつくるのではなく、マンションや一軒家の空き家を利用して観光客に泊まってもらうという体制をとっている。ホテルでは、沢山の設備が備わっており、しっかりしているが、マンションや一軒家では、防火設備など足りないところがたくさんあり、多くのリスクが潜んでいる。