目に見えない情報をコンピュータグラフィックスを使って可視化することについて、また、人間が視覚情報をどうやって受け取り、コンピュータを操作しているのかについて研究しています。
視覚・触覚という人間の知覚も研究テーマの1つとなりますので、学生のテーマも非常に幅が広いのが特長となっています。
実は、人間については分かっていないことがたくさんあるんです。
人間の特性を解明して今後の技術に繋げていく、人間の使いやすいモノを考えていく。なんだか自然を解明していくような魅力を感じています。たとえば、錯視と手の動きは連動するのかというテーマでは、長さが異なって見える絵を見せ、それを手で掴もうとした時の手の動きを調べます。手は、錯視によって騙されている見かけの長さに、どう反応するのか、データグローブやヘッドマウントディスプレイを使って実験を行います。実験する度に、本当に人間は良くできているなと感じますね。こういう微妙な調整は、機械にはなかなか難しい。
基本的に学生がやりたいと思えるテーマを見つけ、それを研究してもらいたいと考えています。 ゼミの内容は文理総合的ですので、心理実験や、CG・映像に関する研究を選ぶ学生もいます。 テーマが見つからない学生は、一緒に私の研究を進めていくこともできますが、学生の知的好奇心を一番に考え、興味の湧く研究テーマが見つかるようにアドバイスを行っています。
様々な分野に興味を広げるという意味でも、様々な分野で働く、現場の方の声をできるだけ聞かせてあげたいと思っています。
先日は、カラーアナリストの方に来ていただき、リクルートメイクの実演をしていただきました。女子学生は、興味津々で見入っていましたよ。もちろん、これも研究の一環で、ここからパーソナルカラーの研究に繋がった学生もいます。
もっと学びたいという学生の気持ちにこたえていくためにも、講演会や学会に行った際には、なるべく多くの研究者や開発者に声をかけてアポイントを取っています。
<学生の研究テーマ例>
上記は、現在学生が取り組んでいる研究テーマの一例ですが、多岐にわたっているのがおわかり頂けると思います。人の話を聞く、新しい価値観に触れるということが、新しい興味への扉を開くのだと思っています。
ゼミ室は、普段からゼミ生のたまり場ですね。時間が空いたら顔を出すという人が多いので、行けば必ず誰かいますね。 たまに研究で徹夜をし、そのまま寝てしまう人がいるので、誰もいないのかと思っていると、隅からムクッと人が出てきて、ビックリすることもあります。昼食時にご飯を食べたり、本を読んだりすることはもちろん、誰かと話したくなったら、ちょっと空き時間ができたから、自然にゼミ室に足が向いてしまいます。
人数も多く、新入生歓迎コンパでは50名ほどが集まりますので、それはそれは賑やかです。もちろん旅行などのイベントも活発ですから、研究にも、仲間にも、イベントにも退屈することのないゼミですよ。
林先生は、ひとことで言えば癒し系。
「それでいいんですよ」、は先生がよく使われる誉め言葉で、レポートの内容を確認して頂いた時、この言葉を掛けてもらえれば、とても癒された気持ちになります。
懇親会でも、先生の周りには学生が集まってワイワイガヤガヤ、本当に人気があるなぁ~と感じます。先輩後輩の仲が良い理由も、先生の人柄によるところが大きいと思います。
研究テーマでも、先輩の研究を引き継いで、さらにテーマを掘り下げることもありますし、コミュニケーションの良さがゼミの内容にも現れているんじゃないでしょうか。先生はシャイなので、きっとこのページを見てたら照れるだろうな~。ネ、林センセ。
錯視
視覚における錯覚。大きさ、長さ、形、色などが、周りの条件や要因のために錯覚を起こし、実際とは違ったものとして見えること。錯視本文に戻る
データグローブ
バーチャルリアリティ(人工的な現実感)を実現する手袋形のコンピューター入力装置。握る、指を開くなど、手の関節の動きをセンサーによって捉え、手の動きを信号としてコンピュータに伝えることができる。データグローブ本文に戻る
ヘッドマウントディスプレイ
頭部に装着するディスプレイ(Head Mounted Display:HMD)。ゴーグルやヘルメットのカタチをしたモノが多い。 左右の眼に見える映像にズレ等を設けることで立体感を表現することも可能。ヘッドマウントディスプレイ本文に戻る