【野球】関西学生秋季リーグ“優勝決定戦”で近大を2−1で破って2年ぶり37回目V！
関西学生野球秋季リーグの最終戦（第7節3回戦）が22日、わかさスタジアム京都で行われ、9勝3敗の勝ち点「4」で並んだ関西大学と近畿大学が対戦し、関西大学が2−1で近畿大学を下し、10勝3敗の勝ち点「5」で2年ぶり37回目の優勝を完全優勝で飾りました。
「スケジュール的にも厳しく、故障者が出たり、エースの肥後（皓介、人間健康学部4年）がいなかったりしたが、（チームには）春にはない良いものが出てきつつあった。実際にリーグ戦でどんどんたくましくなってきて、選手が力をつけてきたことを実感できるリーグ戦だった」と監督として4度目（14年秋、16年秋、17年秋、19年秋）の胴上げの味をかみ締めた早瀬万豊監督。「少ない得点ではあったが、それをピッチャー陣が守り切れたことが優勝出来た要因かなと思う」。
関西大学は早瀬監督が試合前日に先発に指名した森翔平（商学部4年）が、入学以来最長イニングとなる8回111球を投げ、近畿大学打線をわずか4安打無失点と好投しました。森は、優勝決定戦の2日前の練習でこれまで投げていたプレートの位置を三塁側から一塁側に変更。「（三塁側から投げると）相手打者からボールが見やすく、抜けるボールが多かった」と早瀬監督。打者を見る角度が変わったことで森のコントロールが安定し、結果的にこの変更が功を奏しました。
また、森は3回１死二塁の場面で「何とか食らいついていこうと思っていた」と先制となる中前適時打を放つなど投打に活躍。「絶対に僕がここで勝たないといけないと思っていた。リーグ戦で一番良いピッチングが出来た」と森はラストイヤーの意地を見せて、チームを鼓舞しました。
8回には、上神雄三（法学部1年）の右線三塁打を足場に吉川周佑（経済学部3年）の内野ゴロの間に、三塁代走の里泰成（総合情報学部4年）が俊足を飛ばして本塁生還して貴重な追加点を挙げました。
「インパクト・ゴーでダブルプレーもやむなしで、そういう練習もしてきた。あの場面は賭けだった」と貴重な追加点の場面の作戦を明かした早瀬監督。「練習してきたことをやろうということで、そのプレーに長けている里をピンチランナーに出して、吉川には詰まろうが何しようがゴロを打つように言っていた」。
指揮官の期待に見事に応えた里は「うれしいし、幸せ。こんなにたくさんの人たちに応援してもらって4年生が中心にやってくれたので幸せ。ピッチャーの森が頑張っていたので、先制点を取ったのも森だったので何とか追加点を取ってあげたかった」と相手の前進守備をもろともせずに本塁ベースを陥れた走塁を振り返っていました。
9回には「（試合が）競った時に（登板するので）準備をしておくように言われていたが、（早瀬監督から）投げるとは言われていなかった。でも、ずっと投げる気持ちでいた」と話す高野脩汰（商学部3年）がマウンドに。1点を失ったものの最後は三振で締めて、関西大学が1点差のゲームをものにしました。「森さんにはいいとこ取りみたいになって申し訳なかったが、3点取られなくて良かった」と笑顔を見せていました。
2017年の秋季リーグ以来となる優勝旗が松島恒陽主将（人間健康学部4年）の手に渡りました。「本当に自分が優勝旗を持てるとは思っていなかった。この優勝旗の重さを感じることが出来てよかった」と松島主将は優勝の喜びを実感していました。秋のリーグ戦では下級生が台頭してベンチを温めることが多かった松島主将ですが、決して腐ることなく試合に出る下級生たちがやりやすい雰囲気を作ってきました。
「自分が出て活躍したいのはもちろんだが、出来ることと言えばベンチで声をかけてあげることが大切かなと思った。そのことはしっかりと果たせたのかなと思う」と松島主将。「正直（試合に出られずに）悔しいという気持ちはあるが、まだ終わったわけではないので次の試合とかでも出場のチャンスはあるかもしれないので、そのチャンスをものにできるようにしっかりとやっていきたい」。
試合後に行われた表彰式では、最優秀選手賞（MVP）に今季4勝0敗の防御率1.01で関西大学を優勝に牽引した高野が選ばれました。また、ベストナインには高野を筆頭に、久保田拓真捕手（社会学部2年）、上神雄三一塁手（法学部1年）、野口智哉遊撃手（人間健康学部2年）の4選手が選ばれました。
関西学生リーグを制した関西大学は、28日午後1時から南港中央野球場で行われる関西地区代表決定戦に出場します。関西大学がこの試合に勝てば、11月15日に開幕する明治神宮野球大会への出場権を獲得します。
＜関西大学歓喜の瞬間、早瀬監督胴上げ・・・など下記にて動画を配信中！＞
37回目のVで胴上げされる早瀬万豊監督
2年ぶりの関西学生リーグを制した本学野球部
ベストナインに選出された（左から）高野、上神、久保田、野口
【動画】関西大学歓喜の瞬間、早瀬監督胴上げ、MVP高野、松島主将、好投した森インタビュー
http://www.kansai-u.ac.jp/sports/media/IMG_BB102202.MOV
