関西大学におけるSDGsへの取り組みについて

SDGsに関する関西大学の行動指針

関西大学は、人間、地球、豊かさのことを考え、国際社会の協働的パートナーシップの下、自由で平和な世界を実現できる「考動力」と「革新力」を兼ね備えた人材を育成し、SDGsに資する研究や社会貢献を展開していきます。

国際連合は、2015年9月に「われわれの世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」を発表しました。そこには、「誰一人置き去りにしない」(No one will be left behind)社会を目指すという共通の理念が提示され、その実現に向け、SDGs(持続可能な開発目標)が策定されました。この理念の下、すべての国とすべてのステークホルダーが、国際社会のパートナーとして、お互いの持てる力を出し合いながら、SDGsに取り組んでいます。国際社会のパートナーの一つである関西大学は、この理念にもとづいた研究・教育・社会貢献の展開、そして組織運営を通じての行動が求められています。

関西大学は、1922年以来、「学の実化」(学理と実際との調和)を大学の理念としてきました。学問と現実社会の調和を意味するこの言葉は、関西大学が教育・研究・社会貢献を三位一体として伝統的に考えてきたことを示しています。創立130周年を機に作成された関西大学の長期ビジョン(Kandai Vision 150)は、「多様性の時代を、関西大学はいかに生き抜き、先導すべきか」というテーマを掲げ、以下のような全体像を宣言しています。

自然と調和した、平和で希望に満ちた社会を探究し、それをめざした弛まぬ変革を支え、これらを実現する人材の育成に努めていく。多様な文化とその価値観を尊重し、柔軟かつ幅広い視野で物事を捉え、「考動力」と「革新力」をもって、新たな世界を切り拓こうとする、強い意思を有する人材を数多く輩出することで広く社会に寄与したい(Kandai Vision 150 全体の将来像 より)

国連の2030アジェンダは、人間、地球、豊かさ、平和、パートナーシップという5つのP(People、Planet、Prosperity、Peace、Partnership)をSDGsのキーワードとしています。関西大学は、自分ひとりのためでなく人類全体に思いをはせ、母なる地球を意識しながら、豊かさを追求できる「考動力」溢れる学生を育成します。一人ひとりが自由であり、世界のあらゆる人々、組織、国とつながって、社会をよりよくしていくことのできる「革新力」と、国際社会の協働的パートナーシップにより、平和を希求していく強い意志をもつ人材を社会に送り出します。

体制

関西大学は、
全学を挙げて、考動し続けます。

学長のもとに設置された「KANDAI for SDGs推進プロジェクト」。
さらにその下には、「KANDAI for SDGs 推進検討ワーキンググループ」を編成。 課題を洗い出し、具体的な取り組みの策定や実施支援・事例の積極的な情報発信をしています。

体制図

経緯

SDGs推進プロジェクトに関して

関西大学では、このたび新しく私を座長とする「SDGs推進プロジェクト」を設置して、SDGsの推進活動に積極的に取り組むことにしました。
さて皆さんは、SDGs:sustainable development goalsという言葉を聞かれたことがあるでしょうか。2015年9月25日、第70回国連総会において、「持続可能な開発のためのアジェンダ2030」が採択されました。アジェンダですので、一種の行動計画としてまとめられた文書です。
ここで、「持続可能な開発目標」(SDGs)とされているのは、17の大目標に当たります。目標1は貧困の克服に置かれていて、「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」(End poverty in all its forms everywhere.)ことを目標としています。以下、「飢餓」、「保健」、「教育」、「ジェンダー」、「水と衛生」、「エネルギー」、「経済成長と雇用」、「インフラ、産業化、イノベーション」、「不平等」、「持続可能な都市」、「持続可能な生産と消費」、「気候変動」、「海洋資源」、「陸上資源」、「平和」、「実現手段」の各点に焦点を当てて、目標を定めています。たとえば目標4(教育)では、「すべての人に包括的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」ことを求め、目標13(気候変動)では、「気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じる」となっています。
そして、この17の大目標の下には、より具体的な169のターゲットが盛り込まれています。目標4(教育)を例にとれば、「4.1 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす無償かつ公正で質の高い初等教育および中等教育を修了できるようにする」という1番目のターゲットから始まり、就学前教育、高等教育、職業教育、教育と訓練への平等のアクセス、教育施設と学習環境、開発途上国への支援、質の高い教員の育成などについて、10のターゲットが書き込まれています。
私たちは、2015年にSDGsが採択されたことに関して、これが国連加盟193か国の総意によるものであるという事実に注目しておく必要があります。2016年から2030年までの15年間に、17の目標達成に向けて、それぞれの国が必要な努力をしていくと、今から3年ほど前に合意をしたのです。
政治、経済、社会の場面で、SDGsという言葉が日本社会でも広まりつつあります。ずいぶん高邁な目標が掲げられていて自分とは関係がないと感じる人もいるかもしれません。しかし、これだけ広範囲にわたる目標ですから、それぞれの個人ができることも少なくありません。たとえば、国連広報センターのウェブサイトでは、「持続可能な社会のためにーナマケモノにもできるアクション・ガイド」(The LAZY PERSON’S guide to SAVING the WORLD)を作成しています。学生、教職員をはじめ、関大のすべてのステークホルダーの皆さんと、SDGsのことを考え協働していくことができれば幸いです。

(2018年12月)

関西大学学長 芝井 敬司

  • Japan. Committed to SDGs
  • SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS
  • 関西大学 関大研究力 研究まとめサイト
  • 関西大学 環境保全
  • 学生によるSDGsの取り組み

関西大学SDGsの取り組みに関する
お問い合わせ先

関西大学 KANDAI for SDGs推進プロジェクト事務局(学長課)
〒564-8680 大阪府吹田市山手町3丁目3番35号
TEL 06-6368-1121(大代表)

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