政策グリッドコンピューティング実験センター

研究成果活用事例

本ページでは、関西大学ソシオネットワーク戦略研究機構において、2005年度から2009年度にかけて実施された 「政策グリッドコンピューティング実験センター(以下、PG Lab)」の研究成果活用事例を紹介します。 本事業の研究成果をより広範に活用していただくため、2008年に発足した 共同利用・共同研究拠点ソシオネットワーク戦略研究機構 における共同利用・共同研究の枠組みのもと、事業成果の利活用に関する支援、支援事業に関する詳細については、以下の連絡先にお問い合わせください。

PG Labでは、社会シミュレーションの実施にあたり、図のように、実態調査、モデル構築、シミュレーションの 3つのサイクルを実現することにより、実データに基づいたシミュレーションシステムの構築に取り組みました。

 

プロジェクト開始時のサイクル

 

個票データ収集

支援システム

Research Cycle

仮想個票データに基づくシミュレーション事例

個票データに基づくシミュレーション事例

 

共同利用・共同拠点RISSの設立

 

以下に、上図の各プロジェクトの概要を示します。図中のプロジェクト名をクリックすると各プロジェクトの概要にジャンプすることができます。図のように、本プロジェクトの成果を用いて、アンケート設計、モデル構築、シミュレーション実施、シミュレーション結果の視覚化、大規模シミュレーションの単一計算機またはクラスタによる実施など、社会シミュレーションに関する基本要素についての技術支援を行なうことが可能です。

個票データ収集プロジェクト

エージェント設計のための社会調査(曹)

従来のマルチエージェントシミュレーションでは、エージェントに関する設計が研究者により任意に行なわれることが多かったのですが、本プロジェクトでは,より現実的なエージェント設計に基づく社会シミュレーションモデルの構築を実現するため、2006年5月〜7月に対象地域における2つのアンケートを実施しました。一つは、留置法によってS市の私立幼稚園に通園している幼児の母親を対象とした「子育てアンケート調査」です(回収率68.9%,分析有効数1536部)。もう一つは、郵送調査法によってS市の選挙人名簿に登録した有権者を対象とした「日常生活における健康に関するアンケート調査」です(回収率29.3%,分析有効数586部)。両調査に基づいて、調査対象者のタイプ分けを行い、それぞれの選択行動に関するデータ解析を行いました。

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行動経済的施設選択Web実験システム(前田)

合理的な意思決定をする経済人として定義されてきた人間モデルが、実行動においてどこまで合理的かを判断するため、仮想的な取引において意思決定を記録するシステムを開発しました。本システムは、Web上で稼動できますので、被験者さえそろえることができれば、被験者が自宅から実験に参加することが可能です。

必要な事項または準備:被験者のリクルート

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個票データに基づくシミュレーションプロジェクト

医療機関選択シミュレーション(十倉)

本シミュレーションでは、PG Labが実施したアンケート結果に基づいて、社会シミュレーション内のエージェントの意思決定モデルを構築し、ある自治体において市民がどのように医療機関選択を行っているかをシミュレートしました。意思決定モデルとして採用した、導出したルールの理解が簡便な決定木は、アンケートの分析手法としても活用することができます。本シミュレーションでは、さらに政府統計を組み合わせることにより、マルチエージェントシミュレーションを実現しています。

必要な事項または準備:対象とする施設選択アンケート結果、関連する政府・自治体統計、地理データ

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財政バランスを考慮した投票率向上シミュレーション(小西)

民主主義の基礎ともいえる選挙における投票率向上政策は重要度の高い目的ですが、自治体の財政状況を改善するため、投票率を維持または向上させつつ、必要な費用を最小化することが求められています。本シミュレーションでは、投票率を向上させるための投票所設計や投票率を維持したまま、投票所数を削減する方法に関するシミュレーションを行っています。政府・自治体の統計に基づく有権者の居住地情報とともに、選挙への関心を加えたシミュレーションによる投票率の予測を行っています。

必要な事項または準備: 関心度アンケート結果、関連する政府・自治体統計、地理データ

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行動経済データに基づく選択行動シミュレーション(小高)

施設選択行動において、施設利用に関する情報に基づく利用者の選択行動をシミュレートしました。実際の実験データへの適合性に関して、多様な観点から検討を行い、実際の実験データに適合するシミュレーションが行なえることを示しました。

必要な事項または準備:行動経済データ

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仮想個票データに基づくシミュレーションプロジェクト

年金制度移行シミュレーション(陳)

年金設計において世代間互助を実現する賦課方式は理念としてすばらしいものですが、年齢別人口が末広がりでない現代の日本社会においては、積立方式などの新たな年金制度が求められています。本シミュレーションでは、世代別積立方式に移行した場合に予想されるケースを検討しています。また、マルチエージェントシミュレーション化することにより、地域ごとの年金制度の不公平感に関する検討も行っています。

必要な事項または準備: 関連する政府・自治体統計

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多数の利害関係者のための予算案最適化シミュレーション(滝)

多数の利害関係者が意思決定者となる議案では、どの案件に予算をつけるかを検討することが重要となります。本シミュレーションでは、多数目的最適化の手法を用いることにより、多数の利害関係者がもっとも効用を高めるような予算配分を見つけ出します。

必要な事項または準備利害関係者の案件ごとの満足度

必要な事項または準備: プログラム

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社会シミュレーション支援システム構築プロジェクト

パラメータ可変型シミュレーション支援システム(青木)

確率的振る舞いを含むシミュレーションでは、シミュレーションの妥当性を検討するため、多数回のシミュレーションの実行が必要となります。また、多数のパラメータを含むシミュレーションは、現実に即したパラメータを探索する際に、多数の予備実験が必要となります。本システムでは、多数のパラメータを変化させた実験結果を管理するとともに、シミュレーションを効率的に実行するため、複数のコンピュータに分散して計算を実行させる機能をもっています。さらに、多数の実験結果を視覚的に確認するため、実験結果をサムネイル画像として表示する機能をもっています。

必要な事項または準備: プログラム

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計算持続支援システム(田中)

実行時間が長時間になるシミュレーションを安全な環境で実施するため、シミュレーションを計算機間で移動させるシステムを構築しました。本システムにより、最早で処理された経過情報が登録された計算機間で共有され、停電等の計算機の障害にかかわらずシミュレーションを終了させることが可能となります。

必要な事項または準備:プログラム

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Google Earthを用いたシミュレーション結果の視覚化支援システム(森本)

社会シミュレーションの結果は、地域に関連したシミュレーション結果として提示するときに、意思決定者に対して、よりインパクトを与えます。本システムは、テキスト形式で出力されたシミュレーション結果を簡便にGoogle Earthで表示できるよう支援します。

必要な事項または準備: 地域に関連したデータ

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大規模マルチエージェントシミュレーション支援システム(蟻川)

マルチエージェントシミュレーションを国家レベルの規模で実現するためには、多数のエージェント(市民、有権者)をコンピュータ上に実現する必要があります。本システムは、コンピュータプログラムで、多数のエージェントの情報をコンピュータ上に確保するための支援ツールを提供します。

必要な事項または準備: プログラム

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