KANSAI UNIVERSITY
永松伸吾准教授
社会安全学部 永松伸吾 准教授
2011年3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震。永松伸吾准教授は、復興支援策としてキャッシュ・フォー・ワークという手法をいち早く提案。現在でも継続的に支援を続けています。
学生が、調査員として活動する復興支援や防災研究。

復興アイデアを、震災の翌々日に発信

大震災の翌々日、永松准教授は岩手県釜石市へ行き、被災地の状況を自らの目と耳で確認しました。現場に入らなければ、現地のニーズが分からないからです。 多くの人々が職を失い、経済的な面だけでなく、仕事がないことで自分の役割まで見失ってしまうという状況でした。だれもが被害の大きさに呆然としているなか、永松准教授はいち早く対応策を考え、ブログで発信しました。 それが、キャッシュ・フォー・ワーク(CFW)。すぐに大きな反響がありました。

キャッシュ・フォー・ワーク(CFW)
復興協会 千葉様

日本初のキャッシュ・フォー・ワーク

CFWとは、大規模災害の被災地において、復旧・復興事業に被災者を雇用することで、地域経済の自立的復興と被災者の「生きがい」を創出する取り組みです。これまで、海外ではよく行われてきた手法ですが、日本では初めての試み。ハード面の復旧作業だけでなく、事務的な“知的労働”も被災者に開放することを提案しました。
この考え方は、政府の「日本はひとつ・しごとプロジェクト」にも取り入れられ、被災地での雇用創出に貢献しています。永松准教授が代表理事を務める一般社団法人CFWジャパンは他にも、「三陸に仕事を!プロジェクト」による「浜のミサンガ」製造販売事業に協力。さらに釜石市で仮設住宅支援を行うスタッフや、被災者自身が立ち上げた「気仙沼復興協会」での雇用創出において、労務管理や採用事務などのプロを紹介することで、被災地の復興に貢献しています。

学生が「調査員」、ふるさと応援隊

一般社団法人CFWジャパンと関西大学が共同で行っている「関西大学社会安全学部・ふるさと応援隊」。これは、被災した農山漁村に多くの人を呼ぶことで復興支援へつなげるという、農林水産省事業の一環として実施されました。18名の学生を最大で3週間、被災地に派遣。学生たちは「調査員」という肩書で活動。復興に努力する人々と向き合っていくなかで、各地域がもつ歴史や魅力、再生に向けた資源などを発掘し、その内容をレポートブログで発表しています。調査員の一人である社会安全学部3回生の長田英里奈さんは、岩手県久慈市へ。がれき処理などハード面でのボランティア以外にも、地元の人とコミュニケーションを取るだけでも役に立てることを学んだそうです。いまは「震災を忘れないため、学生ならではの復興支援イベントを関西で開きたい」と考えています。

社会安全学部3回生 長田英里奈さん
気仙沼の方々

日常を守り回復させる、新たな防災へ

これまで防災と言うと、命を守ることばかりに焦点が当てられてきましたが、
仕事を失い、日常のくらしが崩れることも大きな災害です。
地震・津波は異常現象ではなく、地球が動くというあたり前の活動。 これからも絶対に起こりうる災害に対して、いかに経済や社会を回復させていくかといった考え方が大事です。リーマンショックのような経済的災害も含め、社会安全学部では、 文系・理系の垣根を越えて、つねに新しい防災が研究されています。

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