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松島恭治教授
システム理工学部 松島恭治教授
究極の3次元画像と呼ばれる計算機合成ホログラム。誰も見たことがない3Dに挑む松島恭治教授の研究は、マサチューセッツ工科大学博物館で展示されるなど、世界中から注目されています。
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従来とはまったく違う、究極の3D映像を

近年話題になっている3D映画や3Dディスプレイは、特殊なメガネをかけなければ立体視できないものが、ほとんど。他にも目が疲れやすいことや、どの角度から見ても同じ角度の立体画像に見えてしまう、といった問題点があります。しかし、“立体的に見える光そのものを創り出す”計算機合成ホログラムなら、目にも負担をかけず、誰もが自然な3D映像を楽しむことができるのです。人間の視覚機能に矛盾を生じさせない3Dは、ホログラムの原理を用いたものしかないため“究極の3次元画像”と呼ばれています。メガネなどによる「目の錯覚を利用した」3Dではなく、膨大なデータの計算から生まれた「リアルにそこに存在する」3D。それが計算機合成ホログラムです。

 
 

世界最高レベルの高品位3D画像を発表

15年ほど前、松島教授は、偶然立ち寄ったアメリカのギャラリーでホログラムの美しさに感動し、3Dの研究をはじめることにしました。計算機合成ホログラムは、コンピュータ上のシミュレーションによって作成され、従来の3Dとは比べ物にならない奥行き感を生みだします。アナログホログラムには50年以上もの歴史があり、そのデジタル化に向けてさまざまな研究が進められてきましたが、これまでのコンピュータでは莫大な計算時間がかかるなどの問題がありました。しかし、近年のコンピュータの高速化・大容量化によって、計算機合成ホログラムの計算・表示技術は飛躍的に向上しました。2003年には、志を同じくする同学部 機械工学科の中原住雄准教授と共同研究をスタート。松島教授の発想力、ドイツ製のレーザー直接描画装置を導入した中原准教授の高い技術力のコラボレーションにより、ついに2011年、世界最高レベルの高品位3D画像作品「Brothers」の作成に成功!世界有数のホログラムコレクションとしても知られている米国のMITミュージアム(マサチューセッツ工科大学博物館)の現代ホログラフィ展で展示され、シンポジウムに参加した多くのホログラファーから称賛されるなど、反響を呼びました。

目指すは、世界初・究極の3Dテレビ

アートの世界では、アナログホログラム3D画像の作品が数多く創られています。しかし、それをデジタル化し、実用化レベルで究極の3Dホログラムを動画にすることは、まだ、世界の誰も成功していません。それを可能にするかもしれない、松島教授の研究。今後、研究を進めることで、まずはアイキャッチやサイネージなど広告分野や室内装飾への応用が考えられます。2020年代にはテレビやパソコンへの応用が実現する可能性もあり、もしかしたら東京五輪は究極の3Dテレビで観戦できるかもしれません。

 
 

自分の研究が、みんなの喜びになる

ホログラフィは立体映像以外にも、お札の偽造防止、DVDに替わるホログラフィックメモリや光コンピュータの演算素子など、さまざまな応用研究が行われており、産学共同研究も活発な研究分野です。誰も見たことがないビジュアルを開発することは、自分自身も嬉しいし、世界中のみんなにも喜んでもらえると話す松島教授。ディスプレイの向こうに別世界が広がる、そんな夢のような未来が少しずつ近づいて来ています。

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