具体的取組

本連携取組の取組は、大きく5つの柱からなっています。それぞれの取組が有機的につながることで、総合的なライティング/キャリア支援体制が構築されていきます。

①ライティングセンターを中心とした支援体制の再構築

(a) ライティングセンターの拡張と充実

関西大学のライティングラボと津田塾大学のライティングセンターの運営システムと具体的活動を、本連携取組の趣旨・目的に合致するように、拡張し充実させます。

(具体的な取組例)

支援内容の充実 支援内容を拡充し、アカデミック・ライティング以外の文書の指導、メール・パワーポイント・レジュメ等の指導、社会における多様な文書作成・プレゼンテーション支援などを実施する。
講演会・セミナーの
共同実施
すでに両大学で啓発行事として実施している講演会・セミナーを共同実施し、書くことへの動機づけとキャリア支援につなげる。
新たなプログラムの実施 〈考え、表現し、発信する力〉の育成のための、「思考力向上プログラム」「発進力向上プログラム」などを新たに実施する。
英語ライティング支援 新たに英語ライティング支援を実施し、留学や就職で必要な英語でのコレスポンデンス力の向上を図る。
自己発信支援 自己発信支援として、すでに津田塾大学で実施している作文コンテストに加え、関西大学で新たな作文コンテストを企画・実施する。

(b) TA とピアサポートによる支援体制の整備

TA(チューター)の指導レベルの向上と維持を図るために、これまでの研修方法を再検討・再構築し、新たな合同研修を実施する。また、学部生によるピアサポート体制を整える。

(c) 教職員のためのFD の実施

教員を対象とした合同FD研修, 職員を対象とした合同SD研修を実施する。また、国際ワークショップを開催して技能の向上に努める。

(d) 各種リーフレットの作成

ガイドブックやリーフレットを共同で開発し、利用する。

② e ポートフォリオシステムの開発

ライティング/キャリア支援に特化した新たなWEB 支援システム(e ポートフォリオシステム)を開発します。このシステムは、従来のe ポートフォリオにはない、ミクロ(作成過程)・ミドル(学修成果)・マクロ(学修成果の蓄積)の三段階における記録を、ライティングを中心に整理することを特徴としています。学修記録の蓄積だけでなく、パーソナルポートフォリオとして、就職活動などにも活用できるものであり、関西大学と津田塾大学が共同開発し、全国への普及を図ります。

③評価指標の確立

(a) 客観的評価指標の確立

ライティング力の向上、およびそこから広がる多様な力の向上を客観的に測るための評価指標(ルーブリック)を作成し、支援に活用します。

(b) 自己評価指標の確立

自己の学びを振り返ることで学生に気づきを促すための総合的な自己評価指標を作成し、支援に活用します。

④カリキュラムとの連動

本取組に密接に関わる授業の内容を改善し、ライティングセンターとの密接な連携のもとで運営します。また、本取組の趣旨に即した新しい授業を増やしていきます。

⑤社会との連携

高大連携のプログラムなどを有効に活用し、セミナーや講演会を実施します。また、評価指標の作成において、教育委員会等と密接な連携協力を行ないます。また、ステークホルダーと密接に連携して、様々な具体的事業に取り組みます。